「時は来た!」大逆転のダニエル・リカルドが「シューイ」を披露!【2018年F1第3戦中国GP】

29周目のターン14で、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーがチームメイトのブレンドン・ハートレーのインに飛び込んで接触しフロントウイングを破損。飛び散ったパーツ回収のため、セーフティカーが導入されました。

ピットストップのロスタイムが少なくすむよう、この間にタイヤ交換をするマシンが続出。上位勢ではフェルスタッペンとリカルドがソフトタイヤに履き替え、首位ボッタス、2位ベッテル、3位ハミルトン、4位フェルスタッペン、5位ライコネン、6位リカルドとなりました。

36周目にレース再開。タイヤ交換をしていないボッタス、ベッテル、ハミルトンはこのまま走りきれるのか、それとも新しいタイヤを履いたフェルスタッペン、ライコネン、リカルドが追い上げてくるのか注目です。

37周目、リカルドがライコネンをオーバーテイクし5番手に浮上。39周目にフェルスタッペンがターン7でハミルトンのアウト側に並びかけていきましたが、僅かにアウトにふくらんだハミルトンを避けるためコースオフ。そのすきにリカルドがフェルスタッペンを抜いていきます。

ここからリカルドの猛プッシュがスタート! 40周目のターン14でハミルトンのインを突き3番手にポジションを上げると、続く41周目にはファステストラップを記録し、バックストレートでDRSを使ってベッテルをパス。2番手まで順位をあげました。

42周目、ターン6でハミルトンをパスしたフェルスタッペンは、43周目にベッテルのインに入ろうとしましたが、接触し2台ともスピン。この間にライコネンが3番手、ハミルトンが4番手となり、フェルスタッペンには10秒のタイムペナルティが科せられてしまいました。

45周目、ついにリカルドがターン6でトップを走るボッタスのインに飛びこんで首位に立ち、約9秒の差をつけトップチェッカーを受けました!

リカルドの優勝は2017年アゼルバイジャンGP振り。もちろん今シーズン初優勝です。6番手スタートのリカルドが優勝とは、誰がこの結果を予想できたでしょう! タイヤ戦略の明暗が分かれた、面白いレースでした。

表彰式で嬉しさを隠しきれず終始ニヤニヤしていたリカルドでしたが、オーストラリア国歌が流れた途端、目頭をおさえて涙をこらえている姿には感動しました。

シャンパンファイトが終わると履いているレーシングシューズを脱ぎ、耳にあてて皆の声を聞くリカルド。聞こえてくるのは、もちろんシューイコール!

シューズになみなみとシャンパンを注いで、一気飲み! 久しぶりのシューイきたーーーー!( ※シューイとはオーストラリアでお祝い事があった時にやる儀式なので、リカルドが変人なわけではありません)。

リカルドのシューイはもちろんですが、その姿を両端で冷静に見ているフィンランド出身のライコネンとボッタスコンビも最高でした(笑)。

シューイと言えば昨シーズン、ポディウムにのってもシューイをやらなくなったリカルドにその理由を尋ねてみたら「主役は勝者だからね。時が来たらやるよ!」と答えてくれたのを思い出しました。久しぶりのシューイ、そして最高の笑顔が見れて本当に嬉しかったです。

リカルド、優勝おめでとう! 次のシューイも期待しています!!

中国GPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。

順位/No./ドライバー/チーム
1/#3/ダニエル・リカルド/レッドブル
2/#77/バルテリ・ボッタス/メルセデス
3/#7/キミ・ライコネン/フェラーリ
4/#44/ルイス・ハミルトン/メルセデス
5/#33/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
6/#27/ニコ・ヒュルケンベルグ/ルノー
7/#14/フェルナンド・アロンソ/マクラーレン
8/#5/セバスチャン・ベッテル/フェラーリ
9/#55/カルロス・サインツJr/ルノー
10/#20/ケビン・マグヌッセン/ハース

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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