【ルノー・キャプチャー試乗】ちょっと見逃していたかも知れない、都会派SUVとしての魅力がてんこ盛りなルノーの実力派

登場したばかりのカジャー、コンパクトRRのトゥインゴ、圧倒的ラゲッジルームを誇るカングー……と、ルノーには個性的なクルマが多く人気を博していますが、その影に隠れてしまっている実力派と言えるのがキャプチャーです。

キャプチャーは、2013年の東京モーターショーに展示され注目を集め、翌年から発売が始まりました。都会派SUVといえば、もっとも人気の高いカテゴリーですが、逆手にとればもっともライバルの多いモデルとなります。そうしたライバルのなかでちょっと目立たない存在となってしまっていたのがキャプチャーだと言えるでしょう。

そんなキャプチャーが2018年3月にマイナーチェンジ、魅力をアップしました。

マイナーチェンジの内容のなかでもっとも注目なのが、エクステンデッドグリップと呼ばれる走行モードの切り替え機構とM+S(マッド&スノー)タイヤが標準装備となった点です。エクステンデッドグリップにはエンジンの出力制御と4輪独立ブレーキ制御を組み合わせたソフトグラウンドモードと、4輪独立ブレーキ制御のみとしたエキスパートモードの2つのモードが選べます。いずれも40km/h以下で作動する脱出モードです。

今年の冬は、東京近郊を始めとして多くの地域で降雪による被害がありましたが、そうしたときにM+Sタイヤとエクステンデッドグリップは役に立つはずです。もちろん雪が降る前にスタッドレスタイヤへの交換やタイヤチェーンの準備は必須ですが、緊急避難的に脱出ができれば、その後にタイヤチェーンを装着するなどのことが可能となります。

 

そのほかのマイナーチェンジ部分は、ヘッドライトがフルLED化されたことで、デイタイムライトやリヤフォグランプもLED化されています。また、前後のアンダーボディにはスキッドプレート風のアンダーカバーが装着され、よりSUVらしいスタイリングとなっています。2トーンのボディカラーも相まって、国産車にはない雰囲気を演出していて、ちょっと違うクルマに乗りたい方のハートはがっちりつかむことでしょう。

(文・写真:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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