中古車の価格は一部のクルマを除いて、販売価格は下がっていきます。しかし、その値落ち幅は車種の人気によって大きく異なります。
ここでは国産車と輸入車を代表するスポーツカー、日産GT-Rとポルシェ911の2車種のうち、どちらの値落ちが大きく中古車としてお買い得なのかを検証しました。
値落ちの大きさを比較する条件は。現在から3年落ちの2015年式、そして走行距離を2〜3万kmの中古車で検証しています。
まず比較する車種を簡単に紹介しましょう。日産GT-Rは2007年から発売されている日本を代表するスポーツカー。搭載される3.8LV6ツインターボエンジンの最高出力は当初480psでしたが、最新モデルでは600psまでパワーアップしています。
GT-Rの中古車は現在約230台流通しており、価格をチェックしたグレードは最も流通台数の多いプレミアムエディション。新車時価格は1058万7240円でした。
最新の中古車相場を調べてみると、2015年式のGT-R・プレミアムエディションは818万〜859.9万円。新車時価格からの値落ちの指標となる残価率は77.2〜81.2%とかなり高くなっています。
一方のポルシェ911。今回検証したのは2012年に日本に導入された991型と呼ばれる現行型です。ボディなどにアルミ素材を採用。先代の997型よりボディ剛性を高めつつ、軽量化を実現しています。また2016年式からはGT3を除く全車でターボエンジンを搭載しています。
現行型ポルシェ911の中古車は約260台流通していて、その中から今回流通台数が多く検証するグレードに選んだのはカレラ4です。新車時価格は1378万円となっています。
2015年式の911カレラ4の中古車相場は1070万〜1080万円。これを残価率で表すと77.6〜78.3%となりました。
3年落ちの中古車で比較すると値落ち率ではGT-Rと911はほとんど変わらず、引き分けということになりました。しかし、年式が進むと911のほうが値落ちしづらくなることはこれまでのデータから表れていますので、リセールバリューを気にされるのであればポルシェ911がオススメです。
(萩原文博)