トロロッソ・ホンダが意地を見せた!ピエール・ガスリー4位入賞で、涙声のチーム無線に感動【2018年F1第2戦バーレーンGP】

レースは順調に進み、5番手を走行中のガスリーが34周目にピットイン。1ストップ作戦のアロンソの5秒後ろで戻り、スーパーソフトを履いて2秒近く速いペースで追い上げていきます。

35周目、ライコネンが2度目のタイヤ交換をしましたが、左リヤが締まらないまま発進させてしまいクルーがマシンに接触してしまうハプニングが発生。ピットレーンにマシンを駐めたライコネンは、マシンから降りガレージの奥へ姿を消しました。フリー走行から素晴らしい走りを見せてくれていただけに、本当に残念な出来事でした。

マシンに接触してしまったクルーは足を骨折してしまったそうですが、無事に手術が終わったとのこと。良かったー(涙)。

6番手を走行していたガスリーは、自己ベストを更新しながら順調に走行。1ストップ作戦だったアロンソはタイヤが厳しくなったのか、40周目にたまらずピットイン。前を走るヒュルケンベルグもタイヤ交換のためピットインし、ガスリーは4番手に浮上しました!

2ストップ作戦だったベッテルは、タイヤ交換をせずに最後まで走り切る戦略に切り替えます。残り10周を切ると、首位ベッテルと2位ボッタスの差は5秒に。スーパーソフトを履いているベッテルは、最後までタイヤをもたせることができるのでしょうか。見ているこちらがドキドキしてきました。

最終盤に入りボッタスは1周1秒速いペースでベッテルを追いかけます。リヤタイヤがタレてきたのか、ベッテルが苦しそう……。

56周目にはボッタスがDRS圏内に入り、最終ラップのターン1でベッテルのインを突きましたが並びかけることはできず、ベッテルが首位を守りぬき今季2勝目をあげました!

そしてガスリーもポジションを守り切り、キャリア最高の4位フィニッシュ! トロロッソは昨年のシンガポールGP以来、ホンダはF1復帰後最高位となりました。

チームスタッフがまるで優勝したかのように抱き合って喜んでいる姿にウルウルしていたら、チーム無線で「信じられないよ。皆、本当にありがとう!」と涙声のガスリーの言葉が流れ、涙腺崩壊。

トロロッソ・ホンダに笑顔をもたらせたガスリーは決勝後、以下のようにコメントしています。

「信じられない気分です。最高の一日になりました! トロロッソとホンダが組んで2戦目にして、4位に入れたというのは驚くべき成果で、とてもうれしいです。マシンは素晴らしく、チームには本当に感謝しています。不運にもレッドブルの2台がストップしてしまい、その後にライコネンもリタイアしたことで、チームが僕に4位のチャンスがあると伝えてくれて、最後まで全力を尽くしました。この喜びが覚めるのにはもう少し時間が必要ですが、今夜はチームと思い切り楽しみたいと思います!」

さらに続けます。

「最高のスタートが切れて、ターン1ではリカルドの前に出られました。その後のリスタート時にはマグヌッセンに前に出られましたが、抜き返さないとタイムをロスしてしまうし、後から追いつくのは難しいと分かっていました。一度前に出てしまえば、リードを守れましたし、タイヤをいたわりながらペースを上げていけたので、とてもうまくいったと思います。レースペースが素晴らしく、最高にハッピーです!」

F1に復帰してからずっと苦労してきたホンダが4位という素晴らしい結果を残せて、日本人として本当に嬉しいです。トロロッソ・ホンダチーム、ガスリー、感動をありがとう!!

バーレーンGPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。

順位/No./ドライバー/チーム
1/#5/セバスチャン・ベッテル/フェラーリ
2/#77/バルテリ・ボッタス/メルセデス
3/#44/ルイス・ハミルトン/メルセデス
4/#10/ピエール・ガスリー/トロロッソ
5/#20/ケビン・マグヌッセン/ハース
6/#27/ニコ・ヒュルケンベルグ/ルノー
7/#14/フェルナンド・アロンソ/マクラーレン
8/#2/ストフェル・バンドーン/マクラーレン
9/#9/マーカス・エリクソン/ザウバー
10/#31/エステバン・オコン/フォース・インディア

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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