【新車】新型ジープ・コンパスは「トランプ大統領に知られてはいけない」クルマ。その理由は?

「日本はアメ車をもっと買え!」とトランプ大統領は先日の来日の際も発言したとか。

彼の持論は「アメリカでモノを売りたければアメリカに工場を作れ」。でも、なぜか「日本でクルマを売りたければ日本に工場を作れ」と誰も反論しないので、とりあえずここでホワイトハウスに向かって叫んでおきましょう(まったく届かないとは思いますが)。

さて、そんな”日本で売るべきアメリカ車”のなかでも最近の注目モデルと言えばジープコンパス。

「コンパスってあれでしょ? プラットフォームもエンジンもトランスミッションも三菱アウトランダーと共通で……。」というのは先代の話。しかも後期型はトランスミッションがCVTから6速ATに変わっていますしね……って、そこまでの知識を持っている人も珍しいと思いますが、そんな先代からのフルモデルチェンジで本国では2016年11月にお披露目された新型が、日本でも先日発表されました。

「ジープ初のコンパクトSUV」とか「ジープ初の横置きエンジンFFモデル」という「初づくし」だった先代。だけど初代デビューから10年が立ったいま、欧州や日本ではそんなコンパクトでFFプラットフォームベースのSUVが大ブレイクしているわけですから、ジープは先見の明があったということ。さすがです。

というわけで、新型コンパス。スタイリングは一見したところジープの最上級モデル「グランドチェロキー」風。

20mくらい離れて正面から見ると間違えちゃうんじゃないかというくらいそっくりですが、高いクルマに見えるんだから歓迎すべきこと。冗談もお世辞も抜きに小さなプレミアム、って感じです。

車体サイズは先代に比べると全長が75mmも短くなって全長4400m。全幅は1810mmとちょっとあるけれど、このくらいなら日本でも無理なく扱えるかな。自宅駐車場にさえ無理なく収まれば。

今やジープには「レネゲード」というさらにコンパクトなモデルもあるけれど、実際のところファミリーユースだと後席のゆとりか荷室の広さが不足気味。でもコンパスなら、後席は広いに荷室にも余裕があって使い勝手がいいです。

これは人気でそう。というか出て欲しいなあ。トランプ大統領に日本の自動車業界が怒られないためにも。

エンジンは全車2.4L自然吸気ガソリンで、駆動方式は最上級グレードの「Limited」だけ4WDであとはFF。「SUVは4WDじゃなきゃ!」という人がときどきいますが、実はアメリカでも主流は2WD。よほど「俺は悪路を走るぜ!」という人、もしくは雪道で安心して乗りたい人以外はFFでいいと思います。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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