マツダの「NAロードスターレストアサービスの事前説明会が12月に開催。参加申し込みは11月17日から11月26日

1989年の生誕から28年目となる、初代マツダ(ユーノス)・ロードスター。12万台の国内販売台数のうち、2万3000台が現存しているとのこと。

マツダは、初代ロードスターを対象としたレストアサービスの開始を2017年8月4日に発表。公式Webサイト内に「NAロードスター レストア」ページを立ち上げています。

今回、レストアサービスの受付開始に先立ち、マツダは事前説明会を開催することを発表しました。

事前説明会は12月に開催予定で、11月17日から11月26日に説明会への参加募集を行うとのこと。詳細については、後日「NAロードスター レストア」ページにて案内されるそうです。

この事前説明会に参加しないとレストアサービスが受けられない(もしくは受付順位が下がる)というものではなく、あくまでもレストアを希望するユーザーとのコミュニケーションの一環であるとのこと。

また、レストアトライアルアーカイブのトライアル3号車の作業模様を記録した画像をアップしており、オーナー車のレストアに先立ってスタッフの育成のために行われているレストアトライアルも最終段階を迎えているようです。

トライアル3号車と共に紹介されたレストアの流れは、ボディの再塗装工程のもの。

再塗装にあたり、フロントやサイドのガラスや、灯火器類はもちろん、シートやダッシュボードなどのインテリアパーツ、エンジン補機類まで、すべてのパーツを外すことから、3号車のレストアトライアルはスタート。

モノコックボディだけの状態で錆や損傷の確認を行い、スポーツカーとして大切な車体精度の測定も併せて実施。

その後、車体の洗浄が行われます。パーツを外しただけではわかりにくいサビや、損傷した部分が見つかる可能性もあるため、洗浄は隅々までしっかりと行われます。

 

洗浄を終えたのち、ボディの塗装を剥離していきます。剥離作業は手作業で行われ、この作業により塗装の下にサビが隠れているのがわかることもあります。

塗装を剥がした後は下塗り作業。下塗りはモノコック全体に施され、タイヤハウスの中なども塗装されていきます。下塗り後の状態ももちろん厳しくチェック。

 

サイドシルの部分は下端が黒塗りとなるツートーン。その塗り分けの境界線にテープによるマスキングを施します。

 

中塗りと上塗りの工程を終えたところで塗装の確認します。室内部分も含めて、塗装にムラがないか、また塗装されていない場所がないかを確認します。

塗装品質の確認をし、OKが出たら塗装工程は完了。フロントフェンダーとボンネットを装着して、パーツ間のチリ合わせをしたら、この工程は終了です。

組み付けられているパーツを全部外し、ドンガラといわれるモノコックのみの状態から仕上げていく、フルレストアならではの作業は魅力的ですね。

このほか、Webサイトでは10月15日に開催された東北ミーティングなどのロードスターファンイベントの報告も公開されており、レストアトライアル1号車と2号車がそれぞれ展示された様子を見ることができます。

古川教夫

【関連リンク】

「NAロードスター レストア」ページ
www.mazda.co.jp/carlife/restore/

この記事の著者

古川教夫 近影

古川教夫

1972年4月23日生。千葉県出身。茨城大学理学部地球科学科卒。幼稚園の大きな積み木でジープを作って乗っていた車好き。幌ジムニーで野外調査、九州の噴火の火山灰を房総で探して卒論を書き大学卒業。
ネカフェ店長兼サーバー管理業を経て、WEB担当として編プロ入社。車関連部署に移籍し、RX-7やレガシィ、ハイエース・キャピングカーなどの車種別専門誌を約20年担当。家族の介護をきっかけに起業。福祉車輌取扱士の資格を取得。現在は自動車メディアで編集・執筆のほか、WEBサイトのアンカー業務を生業とする。
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