日産自動車、出荷再開ながら完成検査員任命・教育プログラム運用面で瑕疵が発見され改善措置を講じると発表

東京モーターショーでは、完成検査の不正問題を起こした日産、SUBARUも多くの来場者を集めていました。関係者は訪れてくれた人に内心ホッとしたのではないでしょうか。

完成検査不正問題により国内向けの出荷を停止していた日産自動車。2017年11月7日、車両生産再開と出荷再開を発表し、再スタートを切りました。

オートワークス京都を除いた5工場での立ち入り検査において、国土交通省への届け出書類と工場での実作業の基準となる標準作業書との不整合などが発見され、これを見直し、同省の確認を得たとのこと。

今回の出荷再開は、上記追加改善措置の実施を条件に、完成検査に関する同省の確認が得られたというもので、オートワークス京都を除く5工場での国内市場向け車両生産および出荷を11月7日より順次再開することを決定したというものです。

完成検査での問題ですが、さらにもう1点浮上しています。日産によると、第三者調査チームにより完成検査員任命・教育プログラム運用面での「瑕疵」が発見され、今後間違いない生産準備とするために再教育・再試験などの追加の改善措置を講じると発表。

「瑕疵」とは、一部報道によると、完成検査員の試験問題が事前に漏えいしていたという問題です。

2017年10月の日産自動車の販売が前年から半減するという事態は、もちろん出荷停止の影響が大きいと思われるものの、他メーカーに流出してしまった顧客も少なくないはず。

それでも、10月の販売台数で前年比707.4%増になった新型リーフをはじめ、東京モーターショーで発表されたセレナe-POWER、マイナーチェンジを受けるスカイラインなど、魅力的なモデルが揃いつつあるだけに、早期の収束とブランドの信頼回復が望まれます。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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