10月5日、軽乗用車「タント」が発売以来、累計販売200万台を達成したと発表したダイハツ工業(以下ダイハツ)。日本初のモアスペース系軽乗用車という新ジャンルを開拓したモデルで、2003年の発売以来、同社の軽シェアトップに大きく貢献している基幹モデルとなってます。
そうしたなか、ダイハツは同日、トヨタ、マツダ、デンソーによるEV開発を手掛ける新会社「EV C.A. Spirit」への参画を表明。日経新聞によると、同社の三井会長が新会社への資本参加の意向を示すとともに、安くて静かなEVの需要があるとみて、「生活の足」として使えるような実用的なEV開発を急ぐ考えを示したそうです。
マツダが得意とする車格に関係なく流用できる開発手法「コモンアーキテクチャー」にも触れたそうで、試作車を作る前にコンピューター上で性能を確認するモデルベース開発を同社から学び、開発のスピードアップ図りたいとの狙いもある模様。
また、欧州や中国でEV生産を義務付ける動きがあるものの、今後の需要や普及時の電力供給体制、さらにはバッテリー劣化対策等への見通しに不透明さが付きまとうなど、経営資源の見極めが難しいなか、リスク分散できる新会社への参画が望ましいと判断したようです。
トヨタ、マツダ、デンソーにダイハツが加わり、さらには参画を検討しているとされるスズキやスバル、日野の動きが今後具体化すれば、大型車から軽自動車、スポーツカーまで幅広いEV開発が可能になる新体制が整うことになりそうです。
(Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、DAIHATSU)
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