そんな青木さんのレース活動のフィードバックなどから生まれたのがGuidosimplexの最新型のハンドドライブキット。
これまではアクセルとブレーキをレバー操作で行っていましたが、この「背面リング」モデルはハンドルの裏に装着されたリングを動かすことによってアクセル操作が可能となっています。ブレーキは左下のレバーで操作します。
特にスポーツタイプのクルマとの相性を考えたというこのハンドドライブキットは、アクセル操作だけであればハンドルを両手で保持でき、これまでのハンドドライブキットに比べて操作性と安全性が飛躍的に向上したとのこと。
こちらの「前面リング」タイプはカジュアルドライビングに向いているというもので、ハンドル前面のリングでアクセル操作ができます。
握りこむことでアクセルが開いていきます。そして離すとアクセルが全閉。
背面リングタイプも前面リングタイプもアクセルの微妙な調整を可能とするために開発されているので、高速道路や一般道はもとより、車庫入れなどの低速域の速度調整もしやすくなっているそうです。
国際福祉機器展には車椅子利用者のためのクルマが多数展示されていましたが、それらはどちらかというと「乗せてもらう」というもの。ハンドドライブキットは自ら積極的に運転する「乗る」ためのものとして、これからも進化を続けていくことでしょう。
(写真・文:松永和浩)