シングルクラッチでもスムーズな走りが光る、スズキ・スイフトの「フル」ハイブリッドモデル

ソリオのフルハイブリッド仕様を思い出しながら走り出すと、シングルクラッチであるAGSのひと呼吸置いてから変速するフィーリングはかなり改善されている印象を受けます。しかもスイフトにはパドルシフトも備わりますので、マニュアル感覚の操作もやりやすくなっています。

トルコン付ATやデュアルクラッチと比べると変速マナーはさすがに一歩譲りますが、変速時に少しアクセルを戻してあげるなどの気遣いも必要ではあるとはいえ、シングルクラッチとしてはかなりスムーズ。

1.2LのNAエンジンにMGU(駆動用モーター)がアシストするスイフト・ハイブリッドの動力性能も期待以上で、ソリオ・ハイブリッドよりも軽い(最大50kg)こともあってかパワー感も若干上に感じます(もちろん、スイフト専用のAGSの効果もあるでしょうが)。

なお、ハイブリッドモデルに期待されるEV走行ですが、クリープ走行時や60km/h以下で可能。また、エンジン初期始動時はシステムチェックのためエンジンが必ず始動するのもソリオと同じです。

モーター走行の頻度は、ソリオとそれほど変わらない印象で、アクセルをゆっくり踏んでいっても結構すぐにエンジンの出番となります。それでもバッテリー残量があれば、早朝深夜の住宅街などを静かに走行できるなどの利点は享受できそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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