街中では、154ps/196Nmの2.0L直噴エンジンは不足を抱かせず、CVTの宿命である回転(音)ばかり上がっていく感覚や「ラバーバンドフィール」などのネガもほとんど抱かせません。街中を普通に走らせる分にはストレスフリーといえます。
乗り心地は全体的には良好ですが、同じ「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を使うインプレッサ同様、中・低速域の微振動、高速域のフラットライド感がもう少しという印象。
乗り心地の面でもう一歩上のステージに上がれれば、世界のコンパクトSUVの中でもトップクラスの上質さになるでしょう。個人的にはフラットライドな乗り味はホンダ・ヴェゼルよりも少し上、トヨタC-HRには及ばずというフィーリングを得ました。
高速道路では「アイサイト(バージョン3)」の威力に感謝しつつ、登り坂や加速時にはCVTの限界も感じられます。エンジンそのものはよく回る感じなのですが、実際には車速はついてきていないという悪癖が見え隠れするのです。ただし、ACCに巡航をお任せしていればあまり気にしなくてもいいのですが。
SUBARUのことですからマイナーチェンジを繰り返す度に乗り心地はさらに上質になるはずで、「SUBARU GLOBAL PLATFORM」はSUVが本命で開発されたというだけあってベースの良さは十分。今後の熟成にも期待が高まります。
なお燃費は、満タン法なのであくまで参考値ですが、約366km走行して28.97L給油、12.2km/Lでした。とくにエコランはせずに高速道路では流れに乗って走ったため(高速道路7割、一般道路3割)妥当な数値でしょうか。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)