同じクルマでタイヤだけを変えるとどうなる? 日産セレナでブリヂストンの「ちゃんと買い」を実際に体験!

綾瀬はるかさんのCMでおなじみになっているブリヂストンの「ちゃんと買い」キャンペーン。皆さんもテレビなどでよく目にしていると思います。この「ちゃんと買い」を実際に体験する機会が与えられました。試乗車両として用意されたのは日産のセレナで、そこに3種のタイヤが装着されています。装着されたタイヤは以下のとおりです。
1.エコピアNH100RV(標準タイプ)
2.ネクストリー(性能ダウンタイプ)
3.レグノGRVII(IIはローマ数字の2)

1のエコピアでテストコース内を走ると、知っているセレナらしい乗りやすいフィーリングでコーナーをトレースできます。

びっくりしたのは2のネクストリーで走ったときです。走り出しは抵抗感がなく、スッキリと前に出ていきますし、ノイズもさほど感じないでいいタイヤ感があります。エコピアで走ったときと同じ速度でコーナーに進入すると、エコピアよりもシャープにクルマがインを向いていきますが、コーナリング中盤から一気に表情を変えます。

限界が訪れたかのようにタイヤが悲鳴をあげ、ずるずると滑り出してしまうのです。もちろん危険な滑り方をするわけではありませんが、コントロールから外れてしまうのです。ステアリングを戻して、アウトにレーンを替えることはできますが、切り増してインに行くことはできません。余裕がない……のがネクストリーの印象でした。試乗後にタイヤをチェックするとトレッドだけでなく、サイドウォールまで接地していることがわかりました。

では上位となるレグノGRVはどうでしょう。これがびっくりするくらいにいいタイヤです。コーナーでの粘り具合はエコピアよりも高く、ググッとグリップします。ラインを変更したときの正確さもあります。さらに驚かされるのは、その快適性の高さです。乗り心地もノイズもワンランク上でした。

実際に乗り比べたら、最低でも同ランククラスのタイヤを買うことが大切なことがよくわかりました。とくに車重があり重心も高いミニバンはタイヤの差がよく現れます。そしてちょっと余裕があれば、やっぱりレグノを買ってしまいそうだなとも感じたのもまた事実です。

私たちはいろいろと乗り比べる機会がありますが、一般の人はなかなか乗り比べることができないのがタイヤ。どこかで機会を作って乗り比べてられないといけいかも……と感じました。

(諸星陽一)

この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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