従来の「JC08モード」と比べると、冷機状態(コールドスタート)での走行時間割合の増加、アイドリング時間比率の減少、ドライバー以外の乗員や積載物の重量考慮などにより、実際の使用実態により近づけた内容になっています。
マツダでは、今夏以降、「WLTCモード」の認可を取得した車種から、同モードに基づく燃費「WLTCモード燃費」と、3つの走行モードごとの燃費値がカタログなどに表示。
ユーザーにとっては、自分の走行環境にあわせて、実態に近いモード燃費を確認することが可能になります。
なお、2018年10月以降に販売する新型車については、省エネ法(「エネルギーの使用の合理化に関する法律」の通称)に基づき、WLTCモード燃費表示が義務化される予定です。
研究開発・MDI・コスト革新を統括するマツダの取締役専務執行役員・藤原清志氏は、
「マツダは、実質的なCO2削減とお客様価値の最大化に向けて、従来から実際に運転する状況での性能を重視して開発を行ってまいりました。地球や社会と永続的に共存するクルマをより多くの人々に提供することを追求し、さらなる省資源化や地球環境保護への貢献を目指してまいります」
とコメント。
気になるのが、一般的に言われているJC08モード燃費よりもどれくらい燃費が悪化するかという点ですが、実際の走行を重視してきたというマツダのコメントどおりだと、同社の燃費の落ち具合は少なくなりそう。
CX-3のガソリン仕様の場合、JC08モードとWLTCモード燃費を比較すると、2WDで1.0km/L、4WDで1.4km/L数値が低くなっています(燃費が悪化しています)。
義務化される予定とはいえ、当面は多くの自動車会社でJC08モード燃費とWLTCモードがカタログに併記されるのではないでしょうか。※写真はいずれもディーゼルエンジン車です。
(塚田勝弘)