同じクルマでタイヤだけを変えると性能はどう変わる? パンクしない未来のタイヤは?~ブリヂストン試乗会

タイヤは「縁の下の力持ち」。

タイヤの性能はクルマの乗り心地や性能に大きな影響を与えます。
とはいっても、実際問題としてはクルマの違いなのか、タイヤの違いなのかは分かりにくいものです。
それを体感するには同じ車種で、タイヤだけを変えるしかありませんが、乗り比べをする機会はそうそうありません。それを体験できるのがタイヤメーカーのイベントです。

今回は前日にメディア、翌日に「日本自動車ジャーナリスト協会」向けで同じプログラムのイベントを2日間に渡って開催していただいたようです。

開催場所は栃木県・那須塩原市の「ブリヂストンプルービンググラウンド」。
総面積約76万㎡。南北に長いレイアウトで、中でも一番のウリは操縦安定性を評価する国内最大傾斜50度のバンクを持つ高速周回路。しかし現在工事中で、この後バンクは40度となってしまうとか。
ウエット評価をする場所が「ウエットスキッドパット」「ウエット直進路」「ウエットハンドリング路」「コーナリングハイドロプレーニング路」など4か所、ほかにも快適性の評価をする特殊路や耐久や騒音などを評価する場所などがあります。
ここで行われる試験に使用されるタイヤは月間のべ1万本。年間で12~13万本にも及びます。

タイヤの機能は大きく4つ。
車重を支える、駆動力や制動力を伝える(トラクション・ブレーキ)、衝撃を和らげる(乗り心地)、そして方向転換と維持(操縦安定性)。

それを体験するプログラムは、「日産 セレナ」にブリヂストンの「エコピアNH100R」「ネクストリー」「レグノ」での比較試乗。これは、ブリヂストンが推奨する「ちゃんと買い」アプローチ。

ちなみに「エコピア」は試乗した中で一番あたりが柔らかく、音も大きな印象。「ネクストリー」は硬め。「プレイズ」はこの中では普通。「レグノ」は音は静か。ハンドリングもいい。
そして新商品オンロードSUV向け「アレンザ001」を「日産 エクストレイル」に装着し、ウエット&ドライ比較試乗。

「トヨタ ノア」に適正空気圧の場合と、低空気圧の場合の比較。

「ダイハツ ムーブ」のタイヤにおもりを付け、バランス調整の重要性を体験。
ランフラットタイヤと汎用タイヤを左右に装着して空気圧を抜き、違いを目視で確認。
 

そして実はこの日、一番注目を集めたのが「エアフリー コンセプト」を採用した自転車。

こちらは空気を使わず、特殊な形状のスポークで荷重を支えるものですが、一番外側の黒いゴム部分が「タイヤの名残」を残しつつ、赤い部分はクッションというか、サスペンションのような役目もある模様。

前後のたわみ方が違い、乗り心地はやや硬め。2019年に商品化される予定。ちなみに2万㎞持つそうです。楽しみ~♪

吉田 由美