フランスの自動車メーカーであるプジョー。入り組んだパリの街並みを機敏に駆け回る姿やファッションセンスの良さなどのイメージ通り、コンパクトかつライフスタイルを彩るお洒落なクルマを数多く販売してきましたが、2017年はタフでアグレッシブなSUVに力を入れることを発表しました。
■308
SUV戦略の強化に踏み切った背景には、新開発プラットフォーム「EMP2」の存在があります。高張力鋼板やアルミニウムを適所に用いたことで従来よりも70kg軽くなっており、この新しい土台を用いることで走りはもちろん実用性まで向上させることが可能となりました。
その採用第一号が「308」で、ひと塊りの金属から削り出したような優美なフォルムや、運転席周りを極力スッキリとすることで操作性を向上させた内装がスタイリッシュな一台。
また、豊富なバリエーションも魅力の一つ。広い荷室をもつワゴンの「308SW」や、高性能エンジンに6速MTを組み合わせたスポーティモデル「308GTi」も用意されています。
欧州ではマイナーチェンジが行われ、フロントマスクなど外観はより迫力を強調したほか、スマホとの連携も強化。さらに、130psを発揮する新開発ディーゼルも用意されました。
■3008
プジョーSUV強化の要として、日本に導入されたのが新型「3008」です。丸っこいプロポーションだった従来型から一転、ひと目でSUVと分かるデザインへ生まれ変わりました。
インテリアも刷新。「i-Cockpit」と称する新提案のもと、ドライバー正面に置く12.3インチの液晶画面を始め、周辺の操作系をスッキリとさせることで、これまでよりも多くの情報の把握と直感的な操作を両立しています。
タフで先進的なルックスへの変貌だけでなく実用性も向上。新開発プラットフォーム「EMP2」の採用で荷室空間は591Lを確保し、最大で1670Lまでの拡大が可能。さらに歩行者検知も行なう自動ブレーキが搭載されています。
4WDの設定はありませんが、一部のグレードにアドバンスドグリップコントロールを搭載。路面状況に応じて駆動力を最適化します。パワートレーンは1.6Lガソリンターボのほか、4月にはディーゼルエンジン搭載モデルの販売がスタートしました。
■5008
コンパクトSUVの「2008」、ミドルサイズSUVの「3008」に次いで、今秋にも日本への導入が予定されている「5008」。「3008」と同じく、従来型から内外装デザインを大幅に変更し、全面的な進化を果たしています。
また、「3008」と同じく新開発プラットフォーム「EMP2」を土台としていますが、全長を190mm延ばし、最大で7人の乗車を可能としたのが最大の特徴となります。
(今 総一郎)