まず確認したいのは、乗降性。とくにリヤドアは直角近くまで大きく開き、前席のヒップポイントは599mm、後席のヒップポイントは635mmとSUVの利点を活かして高めに設定されていて、身体を横に移動させる感覚で乗り降りできます。しかも、床面も座面も高すぎませんから子どもやお年寄りでも比較的乗り降りしやすいはず。
もちろん、前後席に座ってどれだけの余裕があるか、頭上、膝まわり、そしてシートクッションの高さや硬さ、背もたれの大きさ、あるいはスライド量やリクライニング、運転席ならステアリングのチルト&テレスコピックなどの調整機構も確認してドライビングポジションを決めてから視界を確認。
走りに関しては、新型XVの特徴である「X-MODE」を体感できるコースは街中中心の販売店での試乗コースにはあまりないかもしれませんが、高めのアイポイントによる視界の良さや、斜め前方、後方視界なども確認したいところ。
SUBARUはボディの見切りのしやすさ、良好な視界設計などに注力していますから、この点はたとえばトヨタC-HRなどのライバルに対するアドバンテージに感じるのではないでしょうか。
ただし、新型XVは先代よりも全長が15mm長くなり、全幅も20mm拡幅しています。最小回転半径は0.1m大きくなっただけですが、先代でも駐車場がギリギリだった場合は要注意です。
荷室の使い勝手も確認しましょう。先代XVよりも新型XVは開口が100mm広がり、奥行きは40mm長くなっています。天地は変わっていませんが、幅と奥行きが拡大したことで、荷室容量は5L増の385Lとなっています。5L増というとわずかに思えますが、荷物の出し入れがしやすくなっているはずで、ゴルフバッグを3セット積んでも後方視界に影響を与えないというのも売り文句になっています。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)