長年、スポーツカーで名を馳せてきたポルシェ。
現在も「911」をはじめ、「ケイマン」と「ボクスター」といった生粋のスポーツカーを販売し、多くのファンを魅了しています。
しかし、ご存知の通り、SUVの「カイエン」を皮切りに実用的なモデルも手掛けています。ただ、そういったモデルでも走りに関して一切の妥協がないのもポルシェというブランドの特徴であります。
■マカン
SUVの実用性の高さにポルシェ秘伝の走りのDNAを織り込んだ「カイエン」は大ヒットし、現在では同ブランドの中核を担う存在であります。その「カイエン」が開拓したフィールドを、さらに拡大する使命を与えられたのが「マカン」です。
その特徴は、扱いやすさと価格です。ボディサイズは「カイエン」と比べて若干コンパクトなため、例えば、狭い道でのすれ違いや駐車などの際に安心。そして、価格は2.0L直4ターボを搭載するモデルで685万円と、最もお安い「カイエン」よりも200万円リーズナブル。1600~4500rpmにかけて370Nmを発揮するので、性能も申し分ありません。ファミリーユースはもちろん、アウトドアレジャーなどを楽しむお一人様にもピッタリ。
■パナメーラ
「カイエン」そして「マカン」とSUVだけでなく、「パナメーラ」というサルーンもポルシェは手掛けており、2017年2月に新型の販売をスタートしています。
その新型、雰囲気こそ先代を踏襲していますが、シャシーやボディそしてパワートレーンに至るまで全てが刷新され、とくにプラットフォームは「MSB」と称する新開発のものが初採用されています。
また、インテリアでは、インパネに12.3インチのタッチスクリーンを配置したほか、シフトレバー周辺を整理。より先進的な雰囲気を醸し出しています。
さらに17年4月には、最大3人が乗れる後席スペースと最大で1390Lの容量を確保できる荷室をもつ「パナメーラスポーツリスモ」を追加。
■718ケイマン
ここまで紹介してきた「マカン」と「パナメーラ」は走りを存分に楽しみつつ、でも家族に不満を抱かせないという一石二鳥のモデルでした。
しかし、やっぱり一人の時間も時には大切。好きな音楽を流し、好きな場所を無心で走る。そんな贅沢にピッタリなのが「ケイマン」です。現行モデルでは搭載するエンジンが水平対向4気筒ターボへ改められる一方、走りについて理想的と言われるミッドシップレイアウトを踏襲。
走りの進化もさることながら「ケイマン」はその価格も見所。619万円~の車両本体価格をはじめ、エンジンのブラッシュアップによる省燃費がもたらすランニングコストの低下など、きっと家族も温かい目で見てくれる、でしょう。
(今 総一郎)