ホンダはタイでは従来から高い存在感を発揮しているメーカーだ。
特に2015年、2016年と乗用車の販売台数でトップの座を維持している。タイではまだ乗用車よりもピックアップトラックのほうが多く売れている状況だが、乗用車でトヨタを上回って首位というのは特筆される。
今回のモーターショーにホンダは、シビックハッチバックとCR-Vの2車種を出展した。シビックは前年にセダンを投入したのに続くものだ。シビックハッチバックは2016年8月にアメリカ市場に投入することが発表されて秋に発売、またヨーロッパでも9月のパリショーに出品されるなどしてきた。
2017年夏には、セダンとハッチバック、タイプRなどを日本市場に投入される予定だが、右ハンドル車は日本よりも先にバンコクで公開されることになった。タイではシティと並ぶ主力車種のひとつとなるため積極的に公開されることになったのだろう。
CR-Vは2016年10月にアメリカで発表されたモデル。日本向けCR-Vについては何も発表されておらず、発売されるかどうかも分からない状態だが、SUV人気の高いタイでは日本より先に発表されることになった。
搭載エンジンは直列4気筒2.4Lのガソリン車と1.6Lのディーゼルターボの2機種。アメリカでは1.5Lのガソリンターボが設定されていたが、タイではその代わりにディーゼルターボが搭載された。
トランスミッションも2.4Lのガソリン車はCVTと組み合わされるが、1.6Lのディーゼルターボは9速ATが組み合わされる。CVTは通常のレバー式だが、9速ATはレジェンドやNSXと同じボタン式の操作系が採用されていた。
タイでホンダは、B-RV(アジア専用車)、HR-V(日本名ヴェゼル)のCVTをラインナップするが、新型CR-Vはその頂点に立つモデルである。
(村木哲郎)