スバルの駆動方式の始祖。スバル・1000&ff-1【SUBARU誕生カウントダウン特集・富士重工の名車】

スバル・1000の後継車として登場したのが、スバル・ff-1です。このff-1にスバルAWDの歴史の始まりといえる記念すべき1台があります。それが1971年に発表されたff-1 1300G 4WDバンです。

このスバル・ff-1 1300G 4WDバンは、昭和40年代初めに東北電力が雪山での保守点検作業に使う目的で、宮城スバルに四輪駆動車の製作を依頼したのがきっかけでした。当時4WDといえば、ジープのようなオフロードタイプが主流で、居住性の高い乗用タイプの4WDは国内にはありませんでした。

これを契機にスバルは4WDプロジェクトチームを発足させ、1971年に開催された第18回東京モーターショーにff-1 1300G 4WDバンを出展します。スバル初だけでなく、国産初となった乗用4WDの登場はショーの目玉として注目を集めました。乗用4WDの可能性に自信を深めたスバルは開発を進めて、レオーネに引き継ぐことになります。

(萩原文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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