スバル・1000の後継車として登場したのが、スバル・ff-1です。このff-1にスバルAWDの歴史の始まりといえる記念すべき1台があります。それが1971年に発表されたff-1 1300G 4WDバンです。
このスバル・ff-1 1300G 4WDバンは、昭和40年代初めに東北電力が雪山での保守点検作業に使う目的で、宮城スバルに四輪駆動車の製作を依頼したのがきっかけでした。当時4WDといえば、ジープのようなオフロードタイプが主流で、居住性の高い乗用タイプの4WDは国内にはありませんでした。
これを契機にスバルは4WDプロジェクトチームを発足させ、1971年に開催された第18回東京モーターショーにff-1 1300G 4WDバンを出展します。スバル初だけでなく、国産初となった乗用4WDの登場はショーの目玉として注目を集めました。乗用4WDの可能性に自信を深めたスバルは開発を進めて、レオーネに引き継ぐことになります。
(萩原文博)