後輪を激しくスライドさせ、マシンのテールを左右に振るドリフト走行。その技の美しさと迫力を競う世界最高峰のドリフト競技「D1グランプリ」2017シーズンの開幕がいよいよ迫ってきました。
D1GPに参戦する車両は、自動車メーカーから一般に市販された車両であれば、基本的にはどんな車種でも参戦可能。パワー制限もなく、国産スーパースポーツの日産・GT-Rから、トヨタ・マークXなどのセダン、小型軽量なマツダ・ロードスターなどバラエティに富んだマシンたちが同じトラックで競い合います。その様子は他の自動車競技にはない楽しさがあります。
開催17年目となる今シーズン、ますますポテンシャルアップしたマシンが登場するということで、注目の新車情報をビデオオプション編集部独断のランキングでお届けします。
まず第3位は、昨シーズンまでトヨタ・スープラで参戦していた日比野選手。今シーズンはホンダの2シーターオープンスポーツS2000へ車両変更します。そのエンジンはトヨタ・スープラの2JZエンジンを移植する予定です。
2JZエンジンの排気量は3000ccですが、3400ccまで排気量アップし、ギャレット社製の最新のターボチャージャーに交換しています。そのおかげで元々280馬力のエンジンが、なんと1000馬力になる予定です。
開幕戦では様子を見つつ、700馬力ぐらいでの走行となりそうですが、S2000は車体も軽量でフロントミッドシップという重量バランスに優れた車両だけに、その走りには期待が持てます。
第2位は現行の国産最強スポーツR35GT-Rのエンジンを搭載するS15シルビア。こちらは約10年ぶりにD1GPに復活する2002 D1GPシリーズチャンピオン植尾選手が搭乗します。
元は2000ccターボエンジンを積むFRスポーティカー、シルビアの最終モデルですが、R35GT-Rのエンジンを3800ccから4000ccに排気量アップし、1000馬力を発揮するエンジンを積むことで、こちらもかなりのパフォーマンスを見せてくれそうです。
ボディパネルも鉄板からほぼ全身カーボン化され、4気筒のSR20エンジンから、より重たい6気筒ツインターボエンジンに載せ換えながらも車重は1トンほどになる予定というから驚きです。