ここ数年ですが、輸入車ブランドに関するニュースのインパクトが大きいと思いませんか?
たとえば、2015年にはドイツのフォルクスワーゲンがディーゼルエンジンに関して不正を行ないました。また、2016年にはアメリカのメジャーブランドであるフォードが日本から撤退と、1年のどこかで非常にショッキングな出来事が起こっています。となると、2017年も……とイヤ~な予感がなくはないです。
しかし、その一方で、「メルセデス・ベンツ Eクラス」がクルマの未来を想像させる機能を携えてデビューしたほか、「BMW・M2」や「アバルト・124スパイダー」といった走りのモデルも登場し、さらに「マセラティ・レヴァンテ」や「ジャガー・F-PACE」といった老舗ブランドの新たな挑戦など、喜ばしいニュースも。
2017年も始まったばかりですが、すでに嬉しいニュースが。注目の輸入車新モデルの概要をまとめてご紹介いたします。
■アルファロメオ・ジュリア
プレミアムブランドのDセグメントセダンといえば「BMW・3シリーズ」「メルセデス・ベンツ Cクラス」「アウディ・A4」そして「レクサス・IS」が定番ですが、ここ数年で徐々にですが選択肢が拡大しつつあります。2015年には「ジャガー・XE」が、そして2017年にはアルファロメオが「ジュリア」を導入します。
搭載されるエンジンは、ガソリンが2.0L直4ターボ(200ps)と、フェラーリと縁のある2.9L V6ツインターボ(510ps)、ディーゼルが排気量は2.2Lですが150psと180psの2種類を用意。トランスミッションは6速MTもしくは8速ATが組み合わされます。
なお、駆動方式は多くの強豪モデル同様に後輪駆動を採用。「ジュリア」ではエンジンをはじめ、サスペンションとブレーキ、ドアやボンネットにまでアルミを用いて軽量化を徹底しているのも特徴です。
■BMW・5シリーズ
BMWのミドルサイズセダン「5シリーズ」の新型が遂に日本へ入ってきました。1972年の初代から数えて7代目となる新型のボディサイズは、全長:4936mm×全幅:1868mm×全高:1479mmと先代とほぼ同等ですが、アルミニウムと高張力鋼板の多用によって約100kgの軽量化を達成。
外観はすでに販売されているフラッグシップモデル「7シリーズ」を彷彿とさせるほか、インフォテインメントシステムの「iDrive」にジェスチャーや声で操作が可能となるなど、機能でも「7シリーズ」と遜色ないレベル。
とはいえ、こういった質感だけではもはや語り尽くせないのがこのクラスの高級車の世界。ライバルの「メルセデス・ベンツ Eクラス」が自動運転に向けて大きな前進を見せたのですが、「5シリーズ」も運転アシスト機能は進化しており、ステアリング&レーンコントロールアシストを使えば、車線維持はもちろん、自動で車線変更までこなせるとのこと。
■ボルボ・S90/V90
最近のクルマは性能や実用性だけでなくブランドも重要なファクターとなりつつあり、ここ数年でブランドを強化した例もあれば、逆にブランドが失墜した例もあります。その中で、ボルボは着実に成長しているブランドと言えます。
とりわけコンパクトカーの「V40」は、先進的な安全装備とスタイリッシュなデザインさらにディーゼルエンジンの追加で人気を獲得。その路線をフラッグシップのSUV「XC90」ではさらに強め、トールハンマーをモチーフとしたヘッドライトで先進性を前面にアピール。ウッドやレザーを用いて温もり溢れる仕立てたインテリアは、これぞスカンジナビアンデザインの真骨頂とも言える独特の世界観を見せました。
その「XC90」の美点を踏襲するセダンの「S90」と、ワゴンの「V90」も日本への上陸を控えています。
■アウディ・Q5
2016年9月に新型が発表された「Q5」。パッと見た印象は先代からのキープコンセプトなデザイン。そのボディサイズはわずかに拡大する一方で、高張力スチールとアルミニウムを組み合わせたことで約90kgの軽量化を達成しています。
駆動方式はお馴染みの4WD「クワトロ」ですが、ultraテクノロジーが採用されており、後輪への駆動力伝達が不要になるとリヤアクスルを切り離して燃費効率を高めます。さらにトルクベクタリング機構も搭載されており、SUVながらドライバーの意図に沿った走りを楽しめるとのこと。
ヨーロッパでは2017年初めに販売が開始され、日本への導入時期および価格は未定ですが、SUV人気が依然として高い現状では目が離せない一台となるでしょう。
(今 総一郎)
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