【東京オートサロン2017】全幅1627mmのワイドボディS660「Mugen GARU」は無限の元気玉になる!

その理想を象徴するのが、バックミラーのかわりにカメラを使ったシステムを採用している点でしょう。また、スポーツカーというと大型のリアスポイラーもお約束ですが、この無限GARUには備わっていません。

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この点から、ストリートスポーツはウイングなどでダウンフォースを稼ぎ、クルマを押し付けるのではなく、空気抵抗の小さななめらかなボディとすることを理想としていることが感じられます。

ワイドボディとはいえ、1627mmと小型車サイズのボディとしていること、軽自動車のS660をベースとしていることを合わせて考えると、ストリートスポーツはライトウェイトであることも重要だと考えていると予想できるのです。

いまやスーパースポーツの最高出力は500馬力でも物足りないと感じるくらいにインフレ状態です。それはチューニングの世界でも同様、市販車のエンジンを改造しても1000馬力という数字は珍しくありません。

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だからこそ、身の丈にあったディメンションやスペックを持ち、それでいてボディサイズを感じさせないスタイリングを与えた、コンパクトカーのジャンルには分類されない真のマイクロスーパーカーが求められてくる……、無限の生み出したカスタムカーは、そうした意思を感じさせるのです。

(写真と文 山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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