「完全自動運転」、「自動運転機能搭載で安全」などの文言が広告でNGワードに

これは、批判が集中して打ち切られた、某ミュージシャンを使ったフォルクスワーゲンup!、そして「やっちゃえNISSAN」の日産リーフのCMがそうでしょう。

今回のNGワードの設定により、今後CMなどがどうなるかというと、

1:自動運転機能(レベル2、準自動走行(ドライバー責任)について表示する場合は、自動 運転機能の限界や注意点、「機能を過信せず、責任を持って安全運転を行う必要がある旨」を表示することを義務付ける

2:実際には完全な自動運転ではないにもかかわらず、完全な自動運転であるなど、自動運転機能について、実際のものよりも優良であるかのように誤認(過信)させるおそれのある表示、映像 表現を不当表示として禁止する

としています。

今回の「完全自動運転」、「自動運転機能搭載で安全」だけでなく、「自動ブレーキ」を連呼する姿勢もまた小さな字で注釈入りだとしても問われるべきでしょう。また、某社が「自動ブレーキ標準装備」とCMで謳っていたことに関しても、他の自動車メーカーの関係者が「見識がない」とバッサリ切ったことを聞いたことがあります。

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今回の指針により、自動車メーカーにとって最も大切であるはずの「安全」をマーケティング主導で軽視する姿勢は、自動車メーカー(14社)も維持会員となっている自動車公正取引協議会から否定されたことになります。

自動運転関連技術は、事故を減らす重要なものであるのはいうまでもなく、高級車だけでない多くのクルマに搭載する姿勢は「見識」があるといえる一方で、訴求の方法が厳しく問われることになります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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