ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンク、スバル・ジャスティは、全長3715×全幅1670×全高1735mm(カスタム)というスリーサイズ。1335mmという室内高で、子どもなら立てるほど高い空間が広がっています。
前後席ともに見上げるほど高い天井により開放感は抜群で、後席の足元も広々。前席を最も後まで下げても、後席も一番後までスライドさせれば足を組めるほど広く、逆に後席のスライド位置を前寄りにしても前席下に足が入りますから窮屈感は抱かせません。
床下格納式の後席は、座面と背もたれの厚みがやや薄く、座面自体も水平で後継角(トルソー角)が小さいため、シートアレンジ優先のように感じさせます。
一方の前席は、この全幅で前後ウォークスルーを実現していますから、シートの横幅に限界があるのでしょう。やや小ぶりなので、体型によっては窮屈というかシートの小ささを実感させられるかもしれません。
最近の軽自動車が大きくなっているいま、こうしたリッターカークラスのハイト系2BOXは、維持費の面も含めて軽自動車とも競合するでしょう。
それでもダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンク、スズキ・ソリオなどの強みは、軽自動車よりも前後、横方向に広いく、前席左右間だけでなく、前後席間のウォークスルーができる点などにあります。ほかにも、乗車定員や排気量の余裕(エンジンパワーとトルク)からもファーストカー向きといえます。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)