GSユアサは、グループ会社のジーエス・ユアサ テクノロジー社(GYT)が開発・製造した高性能宇宙用リチウムイオン電池(セル)が、国際宇宙ステーション用バッテリー(新型ISS用バッテリー)に採用されたと発表しました。
新型ISS用バッテリーは、12月から4回に分けて国際宇宙ステーション(ISS)への輸送が開始されます。
現在、ISSでは米国製のニッケル水素電池が太陽電池の電力を蓄えるために使われていますが、寿命に近づいてきたので、今回GYT製のリチウムイオン電池からなる新型ISS用バッテリーに置換えられることになりました。
新型ISS用バッテリーは、現在ISSに搭載されている電池と比較して質量あたり約3倍の高エネルギー密度であることから、現在の48個のバッテリーと相当の能力を半数の24個で実現することができます。新型ISS用バッテリーは、満充電、完全放電を1サイクルとした場合、5000サイクル以上の利用が可能で、10年の寿命があるということです。
この新型ISS用バッテリーは、日本のJAXAが打ち上げる宇宙ステーション補給機「こうのとり」で4回に分けてISSへ輸送されることが発表されています。
自動車でもハイブリッド車用の車載電池でリチウムイオン電池を搭載する車種が増えていますが、宇宙でもニッケル水素電池からリチウムイオン電池への置換えが進んでいます。
(山内 博・画像:GSユアサ、JAXA)