VWはディーゼル車の排ガス不正問題に伴い、11月22日に米国でのディーゼル車販売から撤退する方針を表明。
不正対象車は全世界で1,100万台にのぼり、数百万件の訴訟が発生。同社は制裁金やリコールなどの費用として約2.2兆円を引き当てているそうです。
こうした状況を受け、VWを率いる立場となったマティアス・ミュラー社長(画像左)は同社の再生に向け、EVやモビリティーサービスの強化策を打ち出しました。
組織改革により、新たな収益基盤を構築すべく、11月18日にはグループ販売台数の6割を占めるVW乗用車部門を中心に最大3万人の従業員を削減する方針を表明。
またVWブランドの乗用車部門責任者として、これまでBMWの技術開発部門を率いていたヘルベルト・ディース氏をCEOに起用して立て直しを急いでいます。
ディース氏は今年のパリ国際自動車ショーで、テスラやアップルなどを標的に、EVやコネクテッドカー開発に重点を置くことを明かしています。
すでに2025年までの経営戦略「TRANSFORM 2025+」を発表しており、今後、収益性の高いSUV開発に注力。2020年までに19モデルのSUVを揃える考えで、2025年までに年間100万台のEV販売を目指すとしています。
EV戦略を前面に押し出して一大改革に踏み出したVWの今後の動きが注目されます。
(Avanti Yasunori・画像:フォルクスワーゲン)
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