日産ノートe-POWERの魅力は、リーフを超える走りにあり!!

34.0km/Lという燃費、100%EV走行のみという走りが支持されての人気ぶりといえるノートe-POWER。

街中から走り出すと、モーター駆動ならではのスムーズかつ出足の鋭さは、バッテリーEVのリーフと通ずるものがあります。グレードよりも異なりますが、リーフよりも約250kg軽いですから、アクセルを乗せてからの初期応答性、さらに踏み込んでいった時の力強さ、レスポンスの良さは予想以上で、初めてだと感動するかもしれません。

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さらにアクセルを踏み込むと、街中でもエンジンの始動音や振動も思ったよりも抑制されている印象で、この領域になるとほかの風切り音やロードノイズなどが侵入してきますから気になりません。エンジンの始動も瞬時に行われ、従来型ハイブリッドの約半分だといいますから、音・振動面抑制にひと役かっているのでしょう。

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ハンドリングは前席下に重いバッテリーが搭載されているEVやハイブリッドらしい重心の低さを感じさせます。ドッシリとした安定感があるのを美点と受け取るか、重い(ガソリン仕様のノートよりも180kgほど重い/MEDALIST・2WDの場合)と感じるかは好みで分かれそうですが、2.0Lターボを凌ぐという加速フィールに助けられ軽快な走りを披露します。

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70kW(90ps)/3008-10000rpm、254Nm(25.9kgf-m)/0-3008rpmというスペックは、リーフと同じ出力ですが、先述したようにリーフよりも大人3〜4人ほども軽いですから当然かもしれません。

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少し気になるのは、広さが自慢の後席の乗り心地。前席はシートでもそれなりに減衰されていることもあって不満は感じさせませんが、前後席で乗り比べると路面からの振動は後席の方が大きく感じさせます。

こうした課題は残るものの、日産ノートe-POWERは、ポロGTIやルーテシアR.S.TROPHYといったホットハッチ系をのぞけば、Bセグメント随一の快速コンパクトといえそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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