エントリーグレード「TSI Trendline」から見えるパサートの実力とは?

パサート セダンの「TSI Trendline」は、後から追加された「2.0TSI R-Line」をのぞく全車に搭載される1.4Lの直列4気筒DOHCターボを積み、デュアルクラッチトランスミッションの7速DSGが組み合わされています。

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150ps/5000-6000rpm、250Nm/1500-3500rpmというスペックは、1.4Lという排気量から想像するよりもとくに高速域のパンチ力があります。

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ターボが過給するまでの「間」は多少感じさせますが、7速DSGのスムーズな変速もあって速度が乗ってしまえば不満はありません。ただ、極〜低速域の変速にデュアルクラッチトランスミッションならではのクセを感じさせます。

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全長4775×全幅1830×全高1485mmという大きめのサイズでも1.4Lターボで過給ダウンサイジングターボとして実用上、成立しているのは間違いなく、同じ日に「2.0TSI R-Line」の余裕ある走りとGT的な性能を堪能すると、素の「TSI Trendline」はどうなるか気になるところ。

最も感心したのは乗り心地の良さで、「2.0TSI R-Line」ほど芯の硬さはなく、荒れた路面でも快適性が保たれています。さらに、1460kgという適度な車重もあって狭い山道でも運転がしやすく、「2.0TSI R-Line」の1560kg(ヴァリアント)より100kg軽い車重の恩恵は予想以上でした。なお、装着されていたタイヤはハンコックの「KINERGY ECO(215/60R16)」。

また「2.0TSI R-Line」がヴァリアント、「TSI Trendline」がセダンということもあってか、ボディの剛性感も後者が一段と高く、後輪由来の揺れがすぐに収まってくれますし、旋回時の安定感も街中や郊外路に限って言えば高く感じるほど。

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高負荷時や高速走行時は「2.0TSI R-Line」の方が当然上回るでしょうが、普通に乗る分には、やや地味な内・外装を許容できる(あるいは好みであれば)329万円のパサート セダン「TSI Trendline」も検討範囲に入るのではないでしょうか。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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