誰でも履きこなせるように誂えられた「ビンテージスニーカー」のような2台のコンパクト

車格も価格もコンセプトも似ているマーチボレロA30とアバルト595コンペティオーネですが、乗り味は全く異なります。

アバルト595コンペティオーネはサーキット走行を見据えて徹底的に締め上げたサスペンションのセッティング。路面からの衝撃はダイレクトにドライバーに伝わりますし、バンピーな路面では跳ねることもあります。

一方のマーチボレロA30はサーキットではなく、普段の街乗りで楽しめる走行性能を目指しており、アンジュレーションやバンピーな路面でも衝撃を吸収して、上質な乗り味を実現しています。

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マーチボレロA30とアバルト595コンペティオーネ、2台の乗り味は異なるものの、誰でも運転する楽しさを味わえるという点では非常に似ています。

コンパクトカーは日常のアシとしてカジュアルで機能的なスニーカーに例えられますが、今回紹介した2台のコンパクトカーは、価格は高いけれども誰もが履きこなせるように誂えられたビンテージのスニーカーのようでした。

(萩原文博)

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この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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