WEC富士6時間直前! ル・マンの雪辱を富士で果たすトヨタの意気込みは?

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–チームは、いかにこの敗戦を受け入れ前を向いたのでしょうか。

北澤:「ゴールの数時間後に、チームの打ち上げをしたのですが、その時にはもう前を向こうとしていました。会長の内山田(竹志代表取締役会長)や役員の嵯峨(宏英専務役員)が、『シリーズ戦で戦っているんだから、ここで落ち込んでいても仕方ない。気持ちを切り替えて前を向いていこう。シリーズの残り、特に富士は勝ちに行こう』『来年またル・マンに戻ってきて、今度こそ本当に勝とう』と言ってメンバーをもう一度鼓舞しました」

–すぐあとに豊田章男社長もコメントを出されました。WEC撤退も囁かれた中で、勇気付けられたのではないですか?

北澤:「あのコメント(注:TOYOTA GAZOO Racingは「負け嫌い」)が正式に発表される前、ゴールから数時間後に、社長の発表原稿が村田にメールで送られてきたそうです。『この内容で行くからな』と。それを読んで、村田は『救われた』と思ったそうです。他のメンバーも同じです」

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–そして今週末、富士戦です。この1戦にかける意気込みは大きいのではないでしょうか。

北澤:「もちろん、特別な気持ちがあります。我々の活動を支えてくださっている、多くの関係者の方たちが実際に眼の前でクルマを見られる唯一のレースです。パーツのサプライヤーさんにとっては、クルマとして完成した姿をレースで見られる、唯一のレースでもあります。これも村田がよく言うのですが、ドライバーが乗って戦っているレースは最後の最後なんだと。そのクルマを作っている人たちはたくさんいて、みんなが速くしようとしている。ドライバーたちはそのタスキを握って走っている最終ランナーなんだと。

そしてもちろん、富士は応援してくださっているファンの皆さんの前で走るホームレースです。ル・マンを見ながら、悔しさを分かち合った皆さんの目の前で、今度は勝つ姿を見せたいと思っています。皆さんの前で、なおさら負けられません」

–センターポールに掲げられる日の丸を期待しています。ありがとうございました。

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この敗戦があったからか、これまで関心のなかったであろう人たちからも応援を寄せられているといいます。それはトヨタ社内も同じで、「応援に行く」「見に行く」という声が多いそうです。多くの人たちが、戦うトヨタを日本で応援しているということなのでしょう。

トヨタ自動車では今週末のWEC富士6時間耐久レースで、車中を映したオンボード映像をTOYOTA GAZOO Racingのサイトでライブ配信する他、MEGA WEBと全国4か所のディーラーではパブリックビューイングを開催します。現地観戦できないファンも、世界最高峰のスポーツカーレースを観戦し、トヨタの活躍を見守ってみてはいかがでしょうか。

(Koyo Ono)

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