新型インプレッサのメーカー希望小売価格は、ボディ形状にかかわらず共通。1.6i-Lが192万2400円(2WD)/213万8400円(AWD)、2.0i-Lが216万円(2WD)/237万6000円(AWD)、2.0i-Sは237万6000円(2WD)/259万2000円(AWD)と、先進安全技術であるEyeSightや歩行者エアバッグ、乗員を守る7つのエアバッグが標準装備されていることを考えると、十分に競争力のある価格設定となっています。
戦略的ともいえる価格設定と、発売前からの高評価を考えると、多くの注文が集まることが予想されますが、実際に9月1日から受け付けていた先行予約では5883台も受注していることも明かされました。月販計画が2500台ですから、いまから注文しても手に入るのは早くても3か月後という計算になります。
いや、新型インプレッサ登場以前から多くのスバル車は「3か月待ち」の状態が続いていました。世界中からのオーダーに対して、日米の工場で対応するためにフル生産でも追いつかない状態だったのです。
そこに、新型インプレッサの好調なスタートダッシュが加われば、さらに納期が伸びてしまうと思えますが、それほど心配しなくてもよさそうです。というのも、スバルのアメリカ拠点であるSIAで大きな変化があったから。これまでSIAの2本の生産ラインのうち1本はトヨタから受託してカムリを作っていましたが、2016年8月からはインプレッサなどを作ることになっています。つまり、従来は日米合わせて4本の組み立てラインだったのが、このタイミングで5本へと増えているのです。
これまでアメリカ現地生産モデルはレガシィ系だけでXVを含むインプレッサ系は国内生産の輸出モデルでした。しかし、新型インプレッサは北米向けは現地生産となります。つまり、全体としての生産能力の増強もあって、国内向けの生産に余裕が生まれることが期待されます。
すぐさま納期が早まるということは難しいでしょうが、新型インプレッサが人気を集めてしまうことで、大幅に伸びてしまうという心配はいらないといえそうです。