新型NSXの走りを支えるテクノロージを3つのプロモーション映像からチェック!

■パワーを的確に伝えるための強靭なボディとしなやかなサスペンション

強大なパワーを生む心臓を優れたバランスで配置した新型「NSX」ですが、それをフルに路面へ伝えるための強靭な肉体としなやかな足腰が重要となります。

一般的に肉体の強度を高めるには筋トレが有効です。クルマの場合では使用する素材を増やし、弱いところの補強を増やしていくことが必要です。ただ、それでは重量が増えるばかりでせっかくのパワーが無駄に使われることになってしまいます。

そこで「NSX」のような超高性能モデルの場合、ボディには量が少なくても強固な素材が用いられます。初代「NSX」ではオールアルミ製モノコックが話題となりましたが、新型はアルミだけでなく、Aピラーには視界確保と強度を両立するために3次元熱間曲げ焼き入れ超高張力鋼管が使用されています。

また、タイヤを介して路面にパワーを伝えるためには、一瞬ごとに異なる路面の凹凸を正確無比にいなす足腰も重要。四輪のストロークやボディの上下加速度をセンシングしてミリ秒単位で減衰力を制御するアクティブダンパーシステム(内蔵する電磁石に電流を流してオイル粘度を調整)を採用しています。

■持続的な高性能に欠かせないエアロダイナミクス

パワフルな心臓、強靭なボディ、優れた体幹。一流アスリートにとって必要な最後の要素はスタミナです。

とくにハイブリッドシステムを搭載する新型「NSX」では、ダウンフォースだけでなく、システムのパフォーマンスをいつでも引き出すための冷却効率をいかに高めるかも課題でした。

そこで、フロントマスクの大開口グリルから取り入れた空気をボンネット上の穴から抜くことでダウンフォースを稼ぎつつフロントルーム内のデバイスの冷却も遂行。新型「NSX」の外観の特徴でもある横長のサイドミラーは、ここから抜けてきた風を邪魔することなく後方へ導くための工夫でもあります。

さらに、低いフロントノーズは車体前から後ろにかけて流れる空気の配分を調整し、後方のデバイスも効率よく冷却。結果として、高いパフォーマンスを持続的に発揮することへ貢献しています。

(今 総一郎)