燃料計の進化に思わぬ落とし穴があった!? 4代目カローラの置針式燃料計【Corolla Stories 21/50】

いい加減な人に向けて「あいつは燃料計のようなやつだ」という慣用句がアメリカにあったとか聞いたことがありますが、かなりアバウトに燃料残量を教えてくれる自動車の燃料計。けれど、大まかにでもわからないと給油のタイミングがわからず、そこらじゅうにガス欠のクルマがあふれるんじゃないでしょうか。

そんな燃料計ですが、その正確さ以外に進化していた部分があったのをご存知でしょうか?

カローラの専用装備というわけではないのですが、1979年登場の4代目カローラのSEとGTには「置針式フューエルゲージ」が採用されました。

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これはエンジンを停止しても燃料計の針がそのまま残量表示を続けるというものです。

大昔のタンクの中のフロートの動きを機械的にそのまま針の動きに変えていたものならいざ知らず、多くの自動車用燃料計は、そのフロートの動きを電気信号に変えてメーターに表示させるもの。なので、イグニッションをONにしないと燃料計も動くことがなかったわけです。

けれど、置針式ならキーを抜いていても、いつでも燃料がどれだけあるかがわかり、便利な装備として重宝されたのです。しかしそれもつかの間、その後は採用する車種がなくなっていきました。

止まっているクルマでもどれだけ燃料が入っているかわかるということは、時に海外で燃料の盗難にあいやすかったのです。

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また、それ以外にも4代目では、燃料及び水温計のレイアウトが失敗となりました。

それは、どっちも上下ではなく左右に針が動くものだったことです。このレイアウトは、4代目と5代目カローラだけが採用していたのですが、どっちが満タンなのか、高温なのかが一目で解りにくいのです。

もちろん文字では書いてありますが、直感的にわかりにくい。

そのために、その後は上下式に統一されました。もちろん針は上が、燃料計だと満タン、水温計なら高温だと判断しやすいわけです。こんな配慮も、クルマの開発には必要なのですね。

現在ではデジタル表示が多くなった燃料計ですが、アナログ式も以外に多く見られます。直感的にわかりやすいだけでなく、クルマらしさを象徴するひとつと言えるような気もしませんか?

(文:カローラせんせい/小林敦志)

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