■さらなる一体感に貢献「G-ベクタリングコントロール」
今回の改良で新たに「アクセラ」に盛り込まれたものを挙げていくと、まず「デミオ」や「CX-3」ですでに搭載されている1.5Lディーゼルエンジンが遂に「アクセラ」にも投入されました。安全装備が充実したグレード「15XD PROACTIVE」で243万円と、1.5L版を加えたことでディーゼルへの入り口は広がりました。
また、ディーゼルエンジンについては1.5Lですでに実装済みのナチュラル・サウンド・スムーザーを2.2L版にも導入して、エンジンから放たれる3.5kHzの音圧レベルの低減に成功。
さらに、エンジン回転数の高まりにより生じる周波数のピーク変動を整えるナチュラル・サウンド・周波数コントロールの新採用で、加速感ともリンクした上品な音色を奏でます。
ここまでは既存の技術をもとにしたブラッシュアップですが、改良後の「アクセラ」で初出しとなったのがG-ベクタリングコントロールです。
運転に自信のある方なら、例えばコーナーでは、手前から緩やかに減速してフロントタイヤに荷重をのせて旋回し、コーナーの脱出では逆に緩やかにアクセルを踏んで加速というプロセスを滑らかに行ない、それができるクルマを「気持ちいい」と形容します。
そんな気持ちよさを誰もが実感できるようにしたのがG-ベクタリングコントロールなのです。
ただし、その制御は人間の足ではほぼ不可能な微小域で行なわれているため、あたかも自分の運転が上手くなったかのように感じるそうです。高性能スポーツカーが積むシステムがドライバーの想像を越える走りを実現させる特効薬だとするなら、G-ベクタリングコントロールは良い運転へじわじわとドライバーを導く点から漢方のようなものだといいます。