【80年代グラフィティ400・その2】SUZUKI GSX400E

GSX400Eは、速さだけいったら間違いなくFXとか問題にならないくらいの性能でした。
でも……このバイク、FXほど売れませんでした。

その理由は……たぶん格好悪かったから。

ま、バイクの格好よさなんて人それぞれですから「これがいいんだよ」っていう人もいたんですけどね。でもわたしの周辺で「GSXに乗せてね」っていう女の子は一人もいませんでした。

※写真はGSX250E。ブレーキやフレームの形式が異なりますがデザインはGSX400Eとほとんど同じです。

性能は良いのに売れないのはデザインが悪いからだ、ってスズキも気がついたのか、後からGSX400Eはこんなスタイルになりました。

でもこの頃はすでにGSX400E自体が時代遅れな感じになってしまって、やっぱりパッとしませんでした。

GSXが発売中止になってしばらくしてから、なんかこの形をザリとかゴキって呼ぶ人達が出てきました。テールカウルの形がザリガニみたいだから、っていうことなんですかね。なんか微笑ましい。

でも個人的には「ポップが愛したこのバイクをザリとか呼ぶなんて本当にもうとんでもない」と思うわけです。ってことでMotoBeではGSXをザリと呼ばせない活動実施中です。

わたし(MotoBeアドバイザー後藤)にとって理想のバイクというのはGSX400Eの延長線上にあるような気がします。それくらいすごいバイクだったんですよね。

「いくら速いっても現行車にかなわないだろう」っていう人もいるんじゃないかと思います。

そりゃあトータルの性能じゃあ絶対無理。現行モデルにはかないません。でもエンジンのパンチだけいったら当時の方が凄かったんじゃないかな、と思います。

排ガスや騒音規制なかったってこともあったから元気に感じたのかもしれません。まあなんでもいいんですが、今でも時々あの強烈な加速を思い出して乗りたくなるバイクです。

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(ライター:後藤 武/Moto Be バイクの遊び方を提案するWEBマガジン

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