ああー、惜しい! ちょっと惜しい。これね、途中まではかなりいいドリフトですよ。まず、ほとんどフェイントや逆振りをいれていないにもかかわらず、けっこう一気にテールを振り出してます。これクラッチ蹴ってるんじゃない? この路面では難度高いでしょ。まぁ、4WDだから思いきって姿勢をつくらないとドリフトが戻っちゃうっていうのもあるでしょうね。
しかし、このウエット路面で、練習していたわけでもないだろうに、思いきった振り出しを見せたもんです。以前、レーシングドライバーの片岡龍也選手に聞いたんですが、生粋のレーシングドライバーは、こういう急操作を極力やらないようなドライビングをずっと心がけてきているので、いきなりやろうと思っても、身体がいやがってできないそうです。でも、それをいきなりウェット路面でやってのけたってことは、ヤニック・ダルマスって、けっこう“ドリフト野郎”なんじゃないかな。
それに、ドリフトでかなりアウトいっぱいまで行っています。これは、ドリフトの距離感がピッタリだったってこと。ま、このへんはレーシングドライバーならではですかね。ドリフトドライバーよりレーシングドライバーのほうがコーナー手前でブレーキングを詰めるのは得意ですから。
ただ、残念。最後はドリフトが戻っちゃいましたね。飛び出すかと思って、ちょっとビビッてアクセル戻しちゃったのかな? これ、もうちょっと角度つけてアクセル踏んでたら、回っていけましたよね、たぶん。そこは、何回か走って感覚をつかまないと無理だったかな。
それにしても、飛び込みまではさすがです。この場面、ル・マンのプレスルームも大盛り上がりだったようです。
(まめ蔵)