なんだかんだ言って、毎年足を運んでいる自動車の最新技術の祭典、「人とクルマのテクノロジー展」。
今年は3日目の最終日に行って来ました。
まずは国立研究開発法人 産業技術総合研究所の赤松幹之氏の講演「運転の楽しさを科学する」の聴講からスタート。
「自動運転技術を運転の楽しさにつなげるためには、まずは運転の楽しさを科学的に理解しなければならない」・・・まさにその通り!
赤松氏によると、60歳以上の人120名にリサーチしたところ、7-8割の人が運転が好きと答えているとか。
そして「運転の楽しさ」は大きく分けて「非日常感」「ゆとり感」「スピード感」「一体感」の4つ。
「非日常感」は都会に住む女性や若い人、「ゆとり感」は高齢者。スピード感は、30代ぐらいまでの男性が感じやすく、スリルや困難をやり遂げたと思うらしい。そして「一体感」。スピードでの楽しさ、コーナーでの難しさを克服したときに、自分の体の一部として感じられた時に思うようです。
そして「楽しさ」とは? 無理して頑張った時や達成感を感じた時に感じるとか。
自分の能力とバランスの取れたチャレンジをすることが楽しいと感じるようです。
そして人間は新しい環境に適応しながら「楽しさ」を感じ、自動運転のようなテクノロジーは、人間の能力を拡大させます。つまり・・・技術を介して人間の能力は拡大されていくのだそうです。自動運転になったとしても「楽しい」と感じる、ということ・・・ですね。
なかなか興味深いお話しでした。
展示フロアにも興味深い商品がたくさん展示されていましたが、個人的には「ZF」のブースに展示されていたスケルトンのクルマが気になりました。ちなみに透明の部分以外の部分がZFの商品だそうです。
ちなみに…会場には「三栄書房」のブースもありましたよ。
(吉田 由美)
From Motor Fan’s Year