株主総会後の正式決定となりますが、富士重工業がSUBARUへと社名変更を行なう(2017年4月1日予定)ことが話題を集めています。
たしかに社名よりもブランド名のほうが認知度は高いのでしょうし、グローバル化を考えるとアルファベットの企業名にすることにも、一般投資家へ認知されることなど、意味はあるのだと思われます。
ところで、自動車業界で社名をブランド名に変えたのは富士重工業が初めてではありません。有名なところでは、マツダがそうなのです。
マツダの旧名は東洋工業といいました。いまもマツダの創業家がオーナーを務める広島東洋カープという正式名にその名を残していますが、マツダへ改名したのは1984年のことですから、旧社名を覚えている人も少なくなっているかもしれません。
そんな東洋工業が自動車産業に進出したのは1931年。1920年に東洋コルク工業として創立、1927年に東洋工業に改名した後に工作機械や3輪トラックの生産を始めています。
その当時から車名(ブランド名)としてはマツダを使っていたこともあり、1984年の社名変更は非常にスムースだった印象があります。
そして、東洋工業がマツダへと名前を変えてから出てきたモデルとして記憶に残るのは、1985年にデビューした2代目のサバンナRX-7(FC3S型)。当時の代表取締役社長がマツダ・ロータリーエンジンの父ともいえる山本健一氏だったこともあり、新生マツダを印象づける一台となりました。
2017年にSUBARUへと社名を変更すると同時に、積極的にニューモデルを投入する予定のスバルにも、そうした改名を印象付ける名車の数々を期待したいものです。
(山本晋也)