スーパーチャージャーと直噴ターボを積むボルボ「S60 T6 AWD R-DESIGN」は豪快な加速が魅力

旧型の「T6 AWD」と比べると出力は2psアップとほとんど変わらず、最大トルクは40Nm低くなっていますが、S60の場合は燃費が60%向上し、13.6km/LというJC08モード燃費を実現。

なお、S60、V60の「T6 AWD R-DESIGN」は、自動車取得税40%軽減、自動車重量税25%軽減、自動車税50%軽減のエコカー減税対象車となっています。

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ターボチャージャーは自社開発の鋼板製タービン、マニフォールドが採用され、軽量化、遮熱性の改善により排ガス、燃費の改善に貢献しているとのこと。

さらに、ルーツ式スーパーチャージャーは、4枚のブレード付らせん状ローター、インペラーブレードを採用し、3500rpm以下でクイックなレスポンス、パワーを得られるのが特徴です。

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3500rpmまでスーパーチャージャーが受け持ち、3500rpm以上では直噴ターボがパワーを引き出しますが、その切り替わりやターボラグのような違和感は最新の過給エンジンらしく、意識しないとほとんど感じさせません。

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さらに、アイシンAW製8ATのシフトフィールは変速の仕事ぶりを意識させないほどスムーズですから、アクセルを意識的に強く踏み込まない限り、過給遅れなどは察知させないほど。

逆に言うと、タウンスピードであれば乗り比べた「T3」と大きな差は感じさせず、倍もある最高出力、そして150Nmもの差がある最大トルクの恩恵は、「宝の持ち腐れ」までは言わなくても出番なし、というのも当然かもしれません。

大人4人乗車などの機会が多く、高速道路を使ってのロングツーリングあるいはワンデードライブであれば、余裕の走りを得たければ断然「T6」の方が優位。高速道路で加速する際などは胸がすくようなパンチ力が味わえますし、上り坂での力強さも一枚以上上手なのは間違いありません。

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なお、「T6 AWD R-DESIGN」の乗り心地ですが、以前のR-DESIGNほどの硬さはそれほど感じさせず、全体に軽快感の強い「T3 SE」よりも重厚感はあるものの、ファミリーユースでも許容できる範囲ではないでしょうか。

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S60、V60には、「T3」と「T6」以外にもディーゼルターボの「D4」、直列4気筒ターボの「T5」もありますからパワートレーン選びに悩まされそうですが、街中が中心なら「T3」、長距離&多走行となりそうなら「D4」、豪快な加速と4WDのスタビリティの高さなら「T6」、バランスの良さなら「T5」などのように、乗り方次第で吟味したいものです。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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