パナソニック、スイッチやセンサ向けのレーザー溶着対応材料を製品化

パナソニックとオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、車載用スイッチやセンサ向けの「レーザー溶着用ポリブチレンテレフタレート(以下、PBT)樹脂成形材料」を製品化、2016年3月から本格量産を開始する、と発表しました。

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車載用スイッチやセンサでは、従来からパッキンやボルトを使用した封止加工や、接着剤を使用した接着、超音波溶着などの加工方法が用いられてきました。

一方、近年はレーザー溶着での加工が注目されていますが、一般にレーザー溶着に使用されるPBT樹脂成形材料はレーザー光透過率が低く、溶着強度や防水性に課題がありました。

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両社は、業界最高のレーザー光透過率を実現して、溶着強度と防水性に優れるPBT樹脂成形材料の製品化に成功し、2016年3月から量産化を開始します。現行の加工方法に代わってレーザー溶着を実現して、車載用構造部品の長期信頼性と設計自由度の向上に貢献することを目指しています。

新開発のレーザー溶着用PBT樹脂成形材料は、加水分解反応を防止できる樹脂改質技術を開発したため、耐水性、耐薬品性に優れ、車載用途に要求される耐水性試験にも適合しています。

7mmサイズの小型スイッチ部品から100mmサイズの大型部品まで対応可能で、エンジンルーム内でも使用できます。

(山内 博・画像:パナソニック・オートモーティブ&インダストリアルシステムズ)