とにかく見どころは満載。改良前から量産4気筒ターボでは世界一の360psから381psに引き上げられているほか(最大トルクは450Nmから475Nm)、マフラー内のフラップによりエグゾーストノートを切り替える「AMGパフォーマンスエグゾーストシステム」を標準装備するなど、「武闘派」にふさわしい走りの演出も抜かりありません。
「AMGパフォーマンスエグゾーストシステム」は、「Comfort」と「Sport」ではフラップが閉じることで落ち着いた音になりますが、「Sport+」、「Individual」ではフラップが開くことで猛々しいサウンドを響かせます。
試乗コースにトンネルがあったため、「Sport+」「Individual」だと共鳴音がすさまじく、住宅街などでは使わない方が良さそうですが、山岳路や高速道路などで飛ばす時には演出とはいえ、痛快な気分が増しそう。加速力は暴力的といえるほどで、4WDの4MATICでも不用意に踏み込むとホイールスピンしながらステアリングが左右に取られるほど。
改良前の360ps/450Nmでも十分過ぎるほどトルクフルかつパワフルでしたから、381ps/475Nmまで向上させる理由は公道での「実用上」はなかったはず。
こうした高性能車の魅力を大きく左右するカタログ上のスペックが高まったことで、ほかのセグメントからサイズ面での「ダウンサイジング」もありそうです。
ほかにも、オプションの「AMGアドバンスドパッケージ」には、デフロックも新たに加わっていて、サーキット走行などでのトラクション確保に貢献してくれそう。
(文/塚田勝弘・写真/小林和久、塚田勝弘)
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