保安基準を満たさない(可能性のある)問題を改善するのがリコールですが、リコール以外に自動車メーカーなどが実施する改善措置は存在します。
それが「改善対策」と「サービスキャンペーン」です。
いずれも保安基準には規定されていない項目における改善措置となりますが、改善対策は安全の確保において問題がありそうな場合の対応で、サービスキャンペーンは商品性における対策を指しています。
後者は、「サービスキャンペーン」という言葉の響きから、あたかも宣伝活動の一環に思えるかもしれませんが、自動車用語ではメーカーなどが行なう不具合の対策ということなのです。
また、リコールについて、もし「面倒だから受けない。オーナーは悪くない」と考えているのであれば、それは間違いです。
所有者は、自分のクルマが保安基準に適合しているようにする義務があります。つまり、リコール対応を放置していることは、ユーザーの義務を放棄したことになるのです。
愛車がリコール対象になった場合、基本的にはオーナーの元に連絡があるはずですが、気になるようであれば、各メーカーや国土交通省のWEBサイトなどで情報を得ることもできます。
■国土交通省自動車局審査・リコール課 YouTube公式チャンネル
なお、リコールを受けると、ドアを開けたところなどに、楕円に数字が書かれたステッカーが貼られることもありますが、これは改善措置を行なったという証で、国産車メーカーと輸入車メーカーによって、じつは事業者団体が異なっています。
(山本晋也)