今回の改良では、新たに「タイタニアム」に60psアップとなる2.0Lの「EcoBoost」エンジンを搭載。
一方の「トレンド」には、従来の1.6Lエンジンと同じ出力(182ps)を確保した、ダウンサイジングエンジンの1.5L「EcoBoost」が搭載されたほか、アイドリングストップ機能も追加され、燃費は約34%改善されています。
気になる走りですが、変更前と同じ正確なハンドリングによるライントレース性の高さは健在で、「意のままにクルマをコントロールする」という点では同クラスSUVの中でも群を抜いています。
プラットフォームはビッグマイナーチェンジ前のフォーカスですが、ベースとなるフォーカスの、高い完成度を裏書きするかのような出来映えで、SUVでも走りを楽しみたい人には見逃せない選択肢になっています。
フォーカスが乗り心地、静粛性を向上させたこともあり、新型フォーカスと乗り比べると音・振動面でやや粗さ(とくにタイヤのパターンノイズ)も感じられますが、気になるほどではありません。
今回、「タイタニアム」が排気量と出力をアップしたことで、ロングドライブの機会が多く、ちょっとパワフルなモデルが欲しかった人にも朗報。
242ps/345Nmというスペックに加えて、燃費も従来の1.6Lから約5%向上していますからアップサイジングによる燃費悪化も心配することはないでしょう。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)