運転席に座ってステアリングを握ると高めのアイポイントはもちろん、いわゆる「コマンドポジション」によりボディ四隅の把握がしやすく、窓は全方位大きめで開放感も視界も抜群。
しかも、拍子抜けするほど軽めのパワステもあり、街中でも楽に取り回しできますから車両感覚さえつかめば思ったよりも楽に運転できると感じるのではないでしょうか。
今秋のマイナーチェンジでダウンサイジングターボの「EcoBoost」搭載車は2.0Lから2.3Lに「アップサイジング」され、出力を約7%、トルクを約15%も向上し(261ps/420Nm)、さらに燃費も約5%改善(JC08モード燃費は8.8km/L)と走りも燃費もさらに磨かれています。
従来よりも0.3Lアップしたとはいえ、2tを超える巨体が「走るのか」という疑問が浮かびますが、箱根ターンパイクの急な上り坂でも全く力不足を感じさせない走りっぷりで、もちろん高速巡航時も余裕十分。
ボディの剛性感や静粛性の高さも合格点を与えられる仕上がりで、ゆったりとした乗り味も美点ですから、飛ばさなくても快適なクルージングが味わえるなど、距離や回数を重ねるほど良さが伝わってきます。
冒頭で紹介したサイズや左ハンドルなどありますが、それらがクリアできれば大型SUVを探している人はもちろん、3列7人乗りの多人数乗車モデルを探しているけれどミニバンはちょっと……という方にも検討してもらいたいSUVに仕上がっています。
(文/塚田勝弘・写真/小林和久)