流麗なルーフラインが美しいクーペをベースに、あえてその屋根を取り除いたことで爽快な開放感と走行感覚を楽しませてくれる贅沢なオープンカーは、好みこそ分かれるものの、好きな人はとことんハマってしまう魔性のクルマといえます。
そんなオープンカーの中でも人気なのが「ポルシェ・ボクスター」です。とりわけ、注目なのは、この春ラインナップに追加された「ボクスター スパイダー」。
エンジンを車体の中央寄りに配置し後輪を駆動させるMRを採用する2人乗りオープンカーである「ボクスター」をベースとし、エンジンは3.8Lへと排気量をアップし、シリーズ中最強の性能(375ps/42.8kgm)を誇ります。
また、2つの起伏が目を引くリヤカウルも特徴。そのルックスは、スーパーカーを彷彿とさせます。
ちなみに価格は1012万円。トランスミッションも6速MTのみとスパルタンな1台であります。
さて、ここまで、いずれも1000万円を超す高級車モデルばかりでしたが、もちろん比較的お手頃な価格で特別感を味わえるモデルもあります。それが「マツダ・ロードスター」です。
歴代ロードスターの面影を残しつつ、近年のマツダを象徴する“魂動デザイン”を織り込んだスタイルを纏った新型は、ボディサイズこそ3915mm×1735mm×1235mm(全長×全幅×全高)と小さいですが、パッと見の存在感は歴代随一。
エンジンもわずか1.5Lの直列4気筒とコンパクトではありますが、車重も約1000kgと軽量で小柄なボディとの相性に優れ、手の内で自在にコントロールできる扱いやすさで多くのファンを魅了しています。
価格も249万4800円~と言われると、他モデルよりも安く感じませんか?
ルックスはもとより、走りといった、人の感性に訴える魅力を徹底的に突き詰めたクーペそしてオープンカーは特別なクルマであることがお分かりいただけたでしょうか?
ただ、実用性がソコソコなことから、やはり愛車とするにはそれなりに勇気と覚悟が必要なのかもしれません。あとフトコロのゆとりも……
(今 総一郎)