2010年に実用化済みの「パノラミックビューモニター」は車両前後と左右ドアミラーに仕込んだ4つのカメラで撮影した映像をCG合成することで、車両周囲の風景を含めた360度の3D俯瞰画像を車内モニター画面に表示する機能。
そして今回両社が共同開発した「シースルービュー」は従来技術を一歩進め、クルマのボディやシートなどの車両部品をあたかも透かして見たようにドライバー目線で透過表示する機能となっています。
これにより、車を発進させる際に目視できない車両周辺の死角エリアを大きな画像で表示することで、より確実な安全確認が可能に。
ミニバンが普及した昨今、日中の買い物に主婦層が大型ワンボックス車をいとも簡単に並列駐車するシーンを多く見かけるようになりましたが、こうした新技術が大いに寄与しているという訳です。
日経新聞によると富士通では今後更なる進化版の開発も進めているようで、カメラの画素数を高め、より多くの情報を得ることで確認できる事象を増やしたり、停止中だけでなく走行中の安全性を高める用途や自動走行に向けた活用も検討していると言います。
車載NAVIが普及している現在、このペースで行けば大型車などに限らず今後多くの車種への小型カメラを活用したシステム展開が予想され、何れ車内外に装備されているミラー類が無くなってカメラに置き換わる日が来るのもそう遠い将来ではなさそうです。
■富士通テン マルチアングルビジョン
http://www.fujitsu-ten.co.jp/release/2015/03/20150303.html
■トヨタ ヴェルファイア Webサイト
http://toyota.jp/vellfire/performance/drivability/
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