新型トヨタオーリスはダウンサイジングターボエンジンと高級感で欧州車を狙い撃つ

2015年4月6日に5ドアハッチバックのトヨタオーリスがマイナーチェンジを行いました。新型オーリスは「かっこよく意のままに操れるスポーツハッチバック」を目指して、初代オーリスから引き継いだ「直感性能」にさらに磨きをかけるとともに、欧州車で多く採用されているダウンサイジングターボエンジンを搭載した最上級グレード「120T」を新設定しています。

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「直感性能」とは見た瞬間そして走らせた瞬間にドライバーに訴えかけるオーリスのもつスポーティさのこと。オーリスのイメージを確固たるものとするために、3つのポイントにこだわって進化させています。その3つのポイントというのが、まずは新開発1.2L直噴ターボエンジンの搭載。2つ目は衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」の設定。そしてエモーショナルに進化させた内外装のデザインです。

では、3つのこだわりを詳しくみてみましょう。

まずは、最上級グレードの「120T」に搭載されたトヨタ初となる1.2L直4直噴ターボエンジンです。高い熱効率と力強い加速を両立させるため、排気ガス温度を最適にする水冷シリンダーヘッド一体形マニホールドやコンパクトで独立したラジエターをもつ水冷式インタークーラーの採用によって運転状況に応じた吸気冷却効果を発揮し、レスポンスの良さと1500~4000回転で最大トルクの185N・mを発生する幅広いパワーバンドを実現しています。

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このダウンサイジングターボエンジンに組み合わされるミッションはSuper CVT-i。ターボエンジンの特性を引き出す新制御を採用した結果、ターボラグのないアクセルワークに対して鋭いレスポンスとスムーズな走りを実現しています。しかもJC08モード燃費は19.4km/Lを実現し、エコカー減税の対象車となっており、高出力と高い環境性能を両立させています。

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続いては最新の衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」の設定です。120T、1.8L車に標準装備され、1.5L車にはオプション設定されています。プリクラッシュセーフティ、オートマチックハイビーム、レーンディパーチャーアラートの3つの先進安全機能からなるToyota Safety Sense Cは単眼カメラとレーザーレーダーを併用した統合制御によって事故の回避や衝突被害軽減を支援します。

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そしてエモーショナルに進化させた内外装のデザインです。オーリスの主査である遠藤邦彦さんは「動いているときのステアリングフィール、静的な部分では内装の質感にこだわりました。新型オーリスがターゲットしているお客様は本物志向で輸入車に興味がある人。そして昔カローラFXといった“ホットハッチ”に乗っていたミニバン卒業組の人です。こういった所有するものに対してこだわりのある人たちに満足していただけるようにシートや内装の加飾にまでこだわりました。」と話してくれました。

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さらに、エクステリアはヘッドランプを強調するメッキモールをアクセントに使用したアッパーグリルや開口部を広げたフロントグリルなどによって安定感と上質さが増しています。ボディカラーは新色のブルーメタリックおっしてシトラスマイカメタリックが追加され、オシャさもアップ。その佇まいや存在感はまるで欧州車のようです。

そんなダウンサイジングターボエンジンを搭載した新型オーリス120Tをサーキットで試乗しました。滑らかな風合いが特徴のウルトラスエードと本革・合成皮革を組み合わせたコンビシートに座り、アクセルを踏んで走り出してまず感じるのは1.2Lという小排気量とは思えない鋭い加速です。

「信号待ちで2列目からスタートしても先行車にラクラク付いていけるように味付けしています」と開発者が話すとおり、アクセルを踏むとレスポンス良く加速します。幅広いトルクバンドのおかげで、低回転から高回転まで非常にスムーズに回ります。パワフルな加速力と同時に感じるのは高い静粛性能です。もちろん高回転までエンジンを回せば、気持ちの良いエキゾーストノートが聞こえてきますが、街乗りのレベルの回転数ではその静粛性が際立ちます。走りの質感だけでなく、静粛性という質感にもこだわっています。

コーナリング時にハンドルに装着されたパドルシフトでシフトチェンジを行うと、CVTとは思えないほど素早く変速します。特にシフトダウンは気持ち良く、ターボエンジンの特性を最大限に引き出してくれる制御をしてくれます。これは開発時に苦労したエンジンとミッションの仕事量の最適化の結果と言えるでしょう。

オーリス120Tのサーキットを走った印象は、めちゃめちゃパワーがあるわけではないですが、とにかく気持ちの良い走りを見せてくれます。低回転域から最大トルクを発生してくれるので、アクセルをたくさん踏まなくても鋭く加速してくれ、しかも小排気量エンジン特有のノイジーな感じはありません。

内外装のデザインだけでなく、走りの味付けも上質感さが強まったオーリス。輸入車を考えている人、今乗っている人も一度は乗ってみると走りの質の高さに驚くはずです。

(文:萩原文博/PHOTO:前田惠介)

 

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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