しかし、現行プリウスは「L」で32.6km/Lですから、7.4km/Lも向上させるにはエンジンの高効率化、ボディの軽量化や空気抵抗の低減など、軽量化の積み重ねと何かブレークスルーがなければ容易には達成できないと思われます。
たとえば、2014年5月に発表された新素材SiCによる高効率パワー半導体により、「将来的にハイブリッド車の燃費10%向上を目指す」とし、さらに「1年以内に公道での走行試験を開始する」とアナウンスしていますから、すでに公道で走らせている可能性もあり、こうした新技術にも期待が集まります。
また、バッテリーに関してはニッケル水素よりも小型、軽量化しやすいとされるリチウムイオンバッテリーも必須だとは思いますが、生産台数の多いプリウスに搭載されるのか注目。
さて、期待の次期プリウス。国内ではカムリなども生産している豊田市の堤工場で生産されていますが、40km/L達成で登場すればかなりのバックオーダーを抱えるのは必至で、生産体制の見直しは欠かせないはず。
新聞などの一部報道によると、次期プリウスはトヨタ車体での生産を打ち切り、堤工場に加えて、同じ豊田市内でカローラなどを生産する高岡工場でも生産するのではないかと報じています。
現在の国民車といえるほど街中で見かけるプリウス。次期型は燃費はもちろん、走りやデザイン、そして内・外装の質感などの面でも国産車をリードする存在であってほしいと思います。
(塚田勝弘)