本物のクルマが将棋の駒となることで話題を呼んでいる「リアル車将棋」。これは、ニコニコ動画の人気コンテンツ電王戦とトヨタがコラボして実現する、ホントの棋士がリアルなクルマを駒にして対戦する将棋です。
過去の名車は羽生善治名人の駒となることも決まり、その駒となるトヨタの過去の名車も決定しました。
【王将は1962年発売のトヨペット クラウン】
トヨペットクラウンは第一回日本グランプリのC-6クラスを優勝したトヨタ史というよりも日本の自動車の歴史に残るクルマ。クラウンという名称は「王冠」という意味からきていますが、これはまさに王将にぴったり。
【飛車には1983年発売のカローラ・レビン(AE86)】
言わずもがなの飛車っぷりを発揮しそうなAE86。FRの操縦性が今でも伝説になっており、このクルマの人気があってこそ現在のトヨタ86があるといっても間違いありません。レビンは「稲妻」という意味で電光石火の飛車にぴったり。
【角行には1960年発売のランドクルーザー40系】
3代目ランドクルーザーとして登場した40系は、初登場から50年以上が経過する今でも世界中で活躍するヘビーデューティーな4輪駆動車。陸の巡洋艦から由来する名称は、盤面を斜め方向にどこまでも進む角行にふさわしいですよね。
【金将には1997年発売の初代プリウス】
世界初のハイブリッド乗用車として発売されたプリウス。その後の世界にどれだけ影響を与えたかを考えれば金将の地位は揺るぎ無いものでしょう。
【銀将には1998年発売のアルテッツァ】
長らく途絶えていた手ごろなサイズの後輪駆動スポーツセダンを復活させたのがアルテッツァ。操る走りの楽しさで人気を呼びました。イタリア語で「高貴」を意味する名称が銀将のイメージに合います。
【桂馬には2000年発売のbB】
ヴィッツのプラットフォームから使い勝手の良い広さのマルチパーパスビークルを作り出した飛び道具的な1台のbB。その存在が飛び道具的な動きをする桂馬に重なります。
【香車には1999年発売のMR-S】
MR2から3代目になる2シーターミッドシップのオープンスポーツカー。ライトウェイトなスポーツカーで軽快に走る姿は香車のイメージどおり。
【歩兵には1999年発売の初代ヴィッツ】
日本のみならずヨーロッパでも大ヒットした初代ヴィッツ。1999~2000年日本カーオブザイヤーと2000年ヨーロッパカーオブザイヤーのダブルタイトル獲得。ポピュラーな人気者として大活躍する様は、歩兵として攻め込んでいくのに最適かもしれません。
これらのトヨタ「過去の名車」を羽生名人に代わって駒を進めるのは早稲田大学自動車部チーム。トヨペットクラウンで第一回日本グランプリを優勝した多賀弘明さんも早稲田大学自動車部出身です。豊島七段が使う現行車種の駒はトヨタ自動車の精鋭テストドライバーチームが運転するとのこと。早稲田大学自動車部チームとトヨタ精鋭テストドライバーチームの戦いももう一つの見所になるでしょう。
先手・後手を決める振り駒には元東京ヤクルトスワローズ監督で、実業団時代にはトヨタ自動車に在籍していた古田敦也さんが担当。古田さんは趣味の筆頭に将棋と書くほどの将棋好きで、なんとアマチュア三段。また華麗なクルマ遍歴の持ち主でもあります。
また、各棋士持ち時間4時間というチェスクロック方式による対戦で、休憩時間を含めて最長10時間にも及ぶのではないかと思われる対局ですから、ニコ生中継では多数のゲスト解説者が登場。将棋界からは糸谷 哲郎 竜王、森内俊之九段など豪華な顔ぶれ。そして自動車業界からはSUPER GTでお馴染みの中島一貴選手や脇坂寿一選手、ラジオDJのピストン西沢さんなど、こちらも多彩な顔ぶれとなります。
そして、なんとclicccar編集長の小林和久もゲスト解説陣に名を連ねます。
そんな興味深い世紀の対決「リアル車将棋」は2月8日にニコニコ生放送で完全生中継されます。西武ドームでは一般観戦席は用意されないので、今から視聴予約もしておきましょう。
電王戦×TOYOTA リアル車将棋 http://live.nicovideo.jp/watch/lv199844325
写真は編集長も含めて、すべてイメージです。
(松永和浩)