手作業で行うポルシェ918スパイダーの組み立てに見とれる【動画】

恍惚と深慮の10分間。

なんという哲学的な動画でしょうか。すみません。本当はこういう動画こそ、お正月の時間があるときに見るべきであり、そのためには年末に記事にしておくべきでした。遅くなったことをおわびします。

この動画、なにかというとポルシェ918スパイダーを組み立てている工場で、その作業を淡々と写しているんですね。でも、これクルマ好きが興奮する動画でもないと思うんです。そんなにメカメカしくないし、ひとつひとつの作業は、それほど高度に専門的ではないんですね(もちろんそれなりの熟練を要することはわかりますが)。

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とにかく手作業です。こんなこと手作業でやる必要があるんだろうか? オートメーションでいいじゃん、って思うようなことまで手作業でやってます。もちろん、大量生産品はオートメーションで作ったほうがコストがかからないけど、少量生産品は手作りで製造したほうがコストがかからないという経済上の理由もあるんだろうけど、それだけかな?

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少なくとも雇用は生み出してますよね。1:37あたりに出てくる女性がかぶっているのはヒジャブのように見えるからムスリムの移民なのかな。想像できるのは、おそらくこの作業を行っているひとのほとんどが、自分の仕事に誇りを持ち、仕事を楽しんでいるんじゃないかということです。

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ポルシェ918スパイダーを購入するひとは、単に高性能なクルマを買っているというわけではなく、大衆車の製造よりも労働の喜びが得られるような内容の雇用を生み出しているんじゃないかと感じるわけです。高価格車を買うということは、そういう”意味”や”役割”もあるのかな。買っているひとが意識しているかどうかは知らないけど。

映像もキレイで、最近の”こけおどし動画”でありがちなブツ切り編集をしていないので、むしろじっくり楽しめます。かなり上質な動画だといえるんじゃないかな。10分間いろいろなことを考えながら、フルに見てしまいました。工業製品のモノづくりのありかたというのは、どうあるべきなんでしょうね。

この記事の著者

まめ蔵 近影

まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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